凛空とのデート

杏、楓から告白された。杏の部屋から帰っても、そればかり考えていた。この1年、いや半年に掛けて目まぐるしいほど、環境が変わった。春には、凛空や楓、桜の落ち切った5月には、杏。楓は、落ち着きがあり、大人っぽい。杏は、元気がありいつも元気をくれる。答えを、待ってるとは言われたが、やはり、いつ答えが出るかは分からない。



目が覚めると、朝になっていた。目を閉じ考えていたせいか、寝落ちをしてしまった。

「今日は、凛空とデートか。」

待ち合わせはしており、時計を見ても待ち合わせ時刻まで2時間あった。

リビングにいくと、台所に凛空が朝ごはんを食べた形跡があり、また玄関には、凛空のお気に入りの靴はなかった。


俺は、ご飯を食べ、シャワーを浴び、したくをした。待ち合わせ場所には、10分前につきそこで、楓からすすめられた本を開いた。数分後、凛空の声がしたので、そっちを向くと、凛空が走ってこっちに来た。

「兄さん、お待たせしました。では、行きましょう。」

「行くってどこへ?」

「私、漫画で見たデートをしてみたくて、最初は、映画館に行こうと思います。」


待ち合わせ場所から、映画館は近く歩いて数分だった。

「やっぱり、この映画館、デパートとくっついていて、しかも夏休みだし混むな。」

俺は、はぐれては行けないと思い、そっと、凛空の手を握った。

「兄さん、、、」

「ごめん、はぐれないように手を握ったんだがダメだったか?」

「いえ、別にダメでは無いです。ただ、急に、手を握られたのでびっくりしました。」

「ごめん。そういえば、なんのえいがを見たいか決めているのか?」

凛空は、ポスターに向かって指をさした。

「この、【2人の出会いは突然すぎた】を、見てみたいんです。漫画で読んでいて、完結して、アニメ化もしたんですけど、今回は、実写で、しかもネットも荒れてない名作なんです。」

「そうかそうか、じゃあそれを見るか」

「はい」

俺は、凛空の分と自分の分のチケットを買い、凛空と受付まで行き、チケットを切ってもらった。

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