第5話

自己紹介⑤


そんな私だ。だから幼い頃、近所のお兄ちゃんやおネェちゃんにタメと年下の女の子達に囲まれ遊んでいた(どんくさく偉そうな私を、姉が庇いながら、一緒に遊んでもらっていた)為に、内弁慶なジェンダーな子供に育った。そんな私のお楽しみは「マインドコスプレみたいなごっこ」遊びだった。「鬼ごっこ」も「缶けり」も「いっさんごーごーにじゅう」も「花いちもんめ」も「かごめかごめ」も「あーぶくたった」も「秘密基地を作る冒険」も他も全部怖くて楽しかったけど。私はでしゃばりの出る杭だったので「かおり」おネィちゃんは姉「かよ」に「まき」を捨てなよと、ずっと言われていたらしい。自分が嫌われるという事に慣れてなかった幼い頃の私は、そんな事にきづきも、天真爛漫に輝いていた。姉が幼稚園に行くまでは私的には何も問題がなかった。幼稚園という施設に姉と遊ぶ機会を奪われショックを受けたモノの追いつくぞと励んだ幼稚園デビューは、私的には残念だった。誰と何をして遊べば良いかわからなかったので、隅っこで、ぼんやりしていた。タメの「ひろみ」ちゃんとは同じクラスになれなかったので、お喋りが出来なかった。後に同じ町に引っ越した「みずの」さんという美少女のクラスメイトが私を覚えてくれていた(発表会で失禁したからかな?それとも昭和町の眼科に行く日に早退してたからかな?)が、私は彼女のピッチャーを勤めるバッターには怖くて何時までも慣れることはなかった。そんなトラウマも有り。

やがて、幼馴染みみんな(裏の家のタメの「ひろみ」ちゃんとその妹の「ようこ」ちゃんと隣の「かずみ」ちゃんははぶく)と遊ぶ事が無くなった。そうして、人数が減ったので、集団遊びは、ごっこ遊びに座を奪われた。お姫様王子様ごっこや博士ごっこや戦争ごっこ他に夢中で遊んだ。それ以外は、ツツジの蜜を吸ったり野いちごを食べたりと「わんぱく」にこだわっていた。金網を乗り越えて大学の寮の敷地に侵入して(犯罪です)誰にも見つからないゲームもした。まぁ寮は学生が住んでなかったので、誰もいなかったのだが。 そして、干上がった元池で沼に探検に行き、沈みかけた皆は急いで沼から逃げ帰った。「かずみ」ちゃんが足の裏にガラス片をさしてしまったので、各々の両親に叱られた。沼に落ちて行く、自分が怖かったので、わんぱくは止めようと心に誓った。だから、おねだりして買ってもらった桜文鳥のピーコの世話をした。

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