第2話

自己紹介②

彼女は今でこそ痩せたら美女な顔のパーツ(黄金率?)をしている(と気がついた)のだが、なんでも良く食べる家に育ったから、夕食は戦場だったし彼女もよく食べた。そしてその為、ビデオデッキすらない昔、テレビには母にこっそりヨイショされている父も参加した。野球や時代劇や演歌番組やミリタリー映画が見たい父、アニメやバラエティーや歌ばんや映画やドラマがみたい私ら子供達。大抵は警察官の為に、たまにしか家に居ない父の独占状態だった。まぁ時代劇(当時、お侍さんのメイクや特に髪型の人しかカッコ良く見えなかった。他の人は怖かった)やミリタリー映画は、面白かったし辛口付きだが、歌ばんも見せてくれた。今見ると「時代を感じさせる」アイドル達に、昔は夢中で見ていた。そんな誰かに顔を痩せさせた姉の顔はヒケをとらなかった。私は今でもそうだが、鏡をこよなく愛するタチで、両目・鼻・口・顎しかみない鏡のどアップの顔を見て「悪くない」とほころぶ程度なのだが。だから、やがて美少女キラー(笑)とも言える過去の人脈に姉は私が「百合」の人と決めつけていたらしい。お弁当はJCらしく小さなお弁当箱に白米・私の作るたまご焼きに冷凍食品を一点と生野菜をいれていた。だからお腹がすいて堪らなかったので、おやつのパンを食べながら「お腹すいたー」とわめく毎日だった。時は経ち、やがてある少女にナンパされる。専攻が違う(けど通学が田舎道だ)から、学校では滅多に会えず、墓の案内の仕事で、くたばって入院してしまった叔父のミッションを乗り回して、田舎道を法廷速度で自宅によく通っていた。ウチはカローラで、彼女の小学校の校長先生の父からのお古は確かクラウン?だった筈で、軽自動車Carolの天井の曲線美に「いつか買うぞ」と思っていたのは別の話で。クラウン?の彼女の家にしょっちゅう遊びに行ってたから、パーツの整った姉は「結婚するのかな?」と思ったらしく「可愛い子だね」と勘違いしていた。私の高校と同時に卒業した、美少女キラーの審美眼に、よると彼女は少しブサイクだった。「誰にも言えない持病が難病」の彼女の非結婚宣言に、病人ファーストの私は「ルームシェア」をすれば良いのか「真面目」に考えていただけだ。卑猥な恋話になる事は皆無で。それが私との別離に繋がるとは、夢にも思わず。彼女は「BABYLON」のLDを借りっぱなしの事に反省をしてなかった。私は不思議に思ってた。

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