第19話

「し、しかし…」


「もうずっと働き詰めじゃありませんか。さすがに倒れるわ」



「だそうだ。さっさと寝ろ」



レオンによって暗示をかけられたザクの意識はそこで途絶えた



「ったく、ティナがティナなら部下も部下だな」



「ふふっほめてないですよねそれ」


「当たり前だろうが。大体血まみれな式神かえしやがって、心配したじゃねえか」



「心配かけて…ごめんね」



「この状態のお前を見るのは初めてだな」



「そう易々と死にかけてはいられませんよ」



「それもそうだな。ほら、お前も寝ろ少しでも休め」




カチっと額に何かがはまる音がして手を伸ばす



「こ…れ…は…」



考えるよりも先に意識の方が持っていかれていく



待って…今眠るわけ…には




「…働きすぎなのはお前も一緒だよ。ティナ」



「これが連絡用の式神か」

ティナが片時も離さずに握りしめていた式神を見つめていた




巫女でも守護者でもない俺が扱えるものではない




「青い顔して無茶しやがって」



そういい俺は式神を握りしめた





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