アンと放課後デート
放課後、俺は桜に呼び出されていた。
「どうしたの?千代さん」
「いや悠馬さんには伝えておこうと思ってな」
そう言われ聞かされた話の内容はかなり衝撃的だった。
「実はな、リタには何か秘密があるんだ」
「リタさんに?」
「そうだ。私もリタも東の共和国から来たんだがな、私の家は代々議会や国から仰せつかった危険と言われる人物を監視する一家なんだ」
「ということはリタさんはその議会か国から仰せつかった危険人物だと?」
「端的に言えばそうだ。だけど私はリタと仲良くなりすぎた...。私にはリタがあの姿、あの顔のまま何か事件を起こしたら止められる気がしないんだ。だから頼む...。彼女が何かで暴走したら私の代わりになんとかしてくれないだろうか?」
中々難しいことを言ってくるな。悪く捉えれば、私は対象と仲良くなりすぎたからお前が代わりに任務を引き継いでくれと言っているのと変わらない。とてつもない身勝手だ。
だがしかしだ。今の俺にアンや苺、リスタが暴走した時彼女らを殺してでも止められるかと言われれば無理だろう。そう考えると引き受けてもいい気はする。
そう考えた俺は条件付きで引き受けることにした。
「いいよ、千代さん引き受けよう」
「本当か!?」
「ただ一つだけ条件がある。もし仮にリタさんが人間のまま暴走して対峙することになったらアンと苺の足止めを頼みたい。俺は彼女達の目標であり理想でありたいんだ」
「それぐらいなら引き受けよう。リタの行動はこれからも私が見張るが万が一の時は頼む」
そう念を押され、俺はリタが暴走した際の先頭を引き受けることになった。
悪魔が現れてから2日、先生達からある程度の対策は完了したという知らせを受けた俺達ははひとまず安堵していた。だがこれで全ての危機が去ったわけではなく、2日でできる程度の対策では防げないものもある。
それは上級悪魔もしくは魔神や邪神と言ったものが襲来した時だ。まあ尤も邪神なんかが襲来したらこの街ごと消し飛ぶ可能性が高いわけだが。
「悠馬さん、これなんですか?」
「それはピアスっていうものだよ。耳とかに穴を開けて着けるんだ」
「穴をですか。それは中々痛そうな...」
放課後俺はアンと買い物に来ていた。なんで2人かと言うと尽く全員に振られたからだ。
桜とリタは別の用事があるとかで断られ、苺は日直ということで断られた。リスタは帰ってきて早々に疲れたと言いながら家で寝ている。
つまり久しぶりに2人で買い物というわけで俺はそれなり緊張していた。
「なんだか悠馬さん今日は少し硬いですね」
と不思議そうにアンに言われる。
「いやまあ久しぶりに2人だし、それなりに俺も緊張するんだよ」
「悠馬さんもですか?実は私もなんですよ。ずっと心臓がバクバク言って体温も少し高いです」
アンも緊張しているらしい。
「お互いに頑張るしかないな。ところで今日もウインドウショッピングか?」
「いえ、今日は欲しいものがあってきたんです」
そう言われアンに連れてこられたのはぬいぐるみが大量に置いてある店だった。
「お恥ずかしながら少し抱き枕が欲しくなりまして...」
とアンが恥ずかしそうにいう。
「別に抱き枕なんて恥じることじゃないだろう。俺も買おうかな」
思いの外可愛かったので俺も買いそうになる。
「ふふ、悠馬さんはやっぱり悠馬さんですね」
「どういうことだ?それ」
「秘密です」
と口に手を当てて言われるともうそれ以上言及する気は起きない。
俺とアンはそんな感じで久しぶりの2人きりを楽しんだのだった。
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