Long Vacancy

雨の合間に一人

つぶれた薔薇の

つぼみ

てのひらで

包み

ながめやる


流されていく

花の色は

戻ること無く

長雨は

昨日の記憶を


アゲハチョウ

はためき

薫る間を

そよそよと

消え入る薔薇の

色は

絶え絶えに


血の色は

雨に紛れ

ひたすら

絶えていく


息絶えた

薔薇のつぼみ

あたためて

息を吹き返す

夜を待つ


月の川に流し

弔い

また

生き返る日を











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