Windy Wanderer 1

東風

空が裂け

向こう側から

吹きつける

荒れはてた

住処に向かって

それは声

底光りのする


葉の群れ群れの間を

光を帯びながら

朝の息を吸いながら


東風

暁が裂け

天の果てから

吹き上がる

彷徨う橋に向かって

それは声

底光りのする


このまま

耳を傾け

そのまま

眼を開き

指先から

汲み尽くすことない

風を抱いてみる

抱きしめてみる。

すり抜けながら

飛び立つ東風

また

引き寄せる

絶えることなく

引き寄せる








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