第16話~記憶

 そういえば


 こんなことがあったと


 古い記憶を辿れば


 そこにはいつも母がいて


 笑っていてくれた


 それが幸せだったことを


 今になればわかるけど


 なにげない日々は


 薄い記憶でしかなく


 その日を思えば


 ますます遠くなっていく





 今こうして生きてることも


 いつの日か薄くなる


 だからこそ


 愛おしく


 だからこそ


 尊い


 いつか薄くなろうとも


 微かな記憶を


 忘れぬように

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