百一話 「輝く」

輝くつもりだったのにな。



私には人より優れたことも

なければ、得意と言えることもない。

平凡で、平均的。

いや、むしろ平均以下だ。



誰もが輝ける可能性が

あるなんて、夢を見させないでよ。

好きなことはあるよ。

でも、それもただ好きなだけだ。



あなたが普通にしていることが

他の人がしたら「すごい!」と

感じることもあるじゃないかな?

普通には、基準がないから。



過小評価してるということ?

褒めてもらえることは

嬉しいけど、他の人と

比べたら全然すごくないよ。



どうして他人と比べるの?

あなたがあなた自身を

否定することは

褒めてくれた人にも失礼だよ。



どうしてってそれが普通じゃない?

誰かと比べなきゃ、自分は

できているかどうかわからない。

実績がなければ、説得力もない。



普通にこだわりすぎだよ。

あなたの頑張りを

他人と比べる必要はない。

もっと自信をもっていいんだよ。



自信のもち方を

もう忘れてしまったけど

そんな私でも

まだ間に合うかな?



大丈夫だよ。

あなたが今まで

頑張ってきたことは

消えることはないから。



それに、あなたはすでに僕を照らしているから。



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