九十四話 「光る」

いつも取り残されるのは、私。



私とあなたは

少し前まで

同じ場所に

立っていた。



そう思っていたのは

もしかして私だけ

だったのだろうか?

ねぇ、どう見えていた??



いつの間にか

あなたは私の

はるか先で

輝いていた。



わかってるよ。

これが初めて

じゃないから。今まで

何度も経験してる。



決して私はさぼって

いないのに、いつも

スポットライトを

浴びるのは、別の人。



努力が足りない?

才能がない??

そんな言葉、聞き飽きたよ。

素直に聞いてたら、前に進める?



私は、光り輝きたいんだよ。

ここにずっといる気はない。

意味のないやりとりに

使う時間はないよ。



同じ場所にいないなら

私がそこまで

またいけばいいだけだ。

人と違うことも怖くない。



私は諦めが悪いのを

あなたは知ってた?

先にいても、追いつけないなんて

思ったことは一度もないよ。



不条理なことだらけの

世の中だからこそ

驚かせてやろうよ。

私はこんなに光ってるってさ。



光ることができると

何があっても信じ続けるよ。

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