第20話 続・墓地の聖剣
祖父の墓の聖剣は、相変わらず地面に刺さったままだ。
「あの聖剣、困るよなぁ。人がいっぱい来て」
俺が呟くと、母がこう言った。
「私、ご住職がうっかり抜いちゃうところ見たわよ」
「まじか」
「こっそり戻してたのよ」
「なんで」
「嫌なんじゃない? 英雄とか」
住職はもう古希だから、まぁ仕方ないか。
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