第5話 解放の呪文
緩やかに呪文を暗唱する
アーシュの瞳は宝玉の紅玉のように煌めき輝く 黒髪が風もないのに揺れている
長いエルフのような耳 魔法の力
足元から炎‥揺らめく…立ち上がる 戦士に絡みつく炎
だが彼セルト 竜人はまるで 動じない 炎‥円陣を描き
動きを封じようとする‥が 彼の剣が炎を散らす
アーシュの呪文の暗唱は続く
炎は踊るかの如く、くねくねとまわっては再び動きを封じようとする
相手は戸惑い 動きは止まった
ゆっくりと近づき
怪我をしてない手を上げて‥その手を伸ばして首輪に触れようとする
心を封印している 魔法の首輪を砕く為の
解放の呪文を唱えはじめるアーシュ
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