第57話 Iは勝ドン

 IIはヒレかつ丼だぁぁぁ…

 

 IIIはロースかつ定食だぁ…(ライス少なめでお願いします)

 

 IIIIはカツカレーだぁぁ



 ヒレカツへの愛がもう誰にも止められない。思わず壁を叩きたくなるほど

 

「こんな気持ちは初めて」

 

 とか

 

「こんなにヒレを愛しているのに、ロースは私に目もくれない」

 

 という愚痴など。


 

 ワレワレカツ星人にとって、特にヒレにはひれ伏す。毎日夢に出てきて、頭の中から全然消えない。

 

 

「なんか、カッカカッカしてきたわ」

 

 顔が火照る。

 

 

 Iは、かつて愛した数々の異星人たち以上にヒレカツドンを愛してしまったのだ。


 揚げ喰い


「どんどんくいねェ」

 

 

 

 


 

 




 

 カツはある日突然、告ってくる。

 

「一生一緒に、朝かつ昼かつ夜、てください」

 

 彼女は勿論OKする。

 

「こちらこそ、夜食でもよろしくお願いいたします」

 

 チーン。愛のレンジ音が二人を温め、結婚を承認する。


 ふたりのプルは共食いする

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る