私の彼氏は狼少年!?
松井千里、千景兄弟はうちのクラスの名物だ。
いつも俯きがちで休み時間は教室のすみで本なんか読んでたりする、兄・千里。
そして、派手で軽くてクラスのムードメーカー、弟・千景。
2人は双子で同じクラス。
「 今日も愛してるよーっ」
恥ずかしげもなくこんなセリフを吐きながら手を降るのはもちろん千景。
いつものことだから軽くあしらって携帯を開いた。
ラインが1件。
兄、千里からだった。
まわりには隠しているが、私は千里と付き合っている。
暗くて地味な彼はとんだ狼少年だった訳だ。
放課後。
わざわざ別々に帰って後、クラスの子と鉢合わさないような場所で待ち合わせるが私たちのデートの始まりだ。
「待たしてんじゃねーよ」
不敵に笑う千里。
こうしてみると千景とそっくりだ。
「ねぇ、何で学校では地味なフリしてるの?」
「千景と間違われたくないから」
即答する千里。
軽い千景と間違われて迷惑したことが何度もあったらしい。
でも、千景とは仲が良かったりする。
何てことを考えてたら千里に引き寄せられた。
あっさりと千里の腕の中に収まる。
「他の男の話なんかするなよ」
そう呟くと千里は私を抱き締めたままキスをした。
クラスで1番地味で暗い千里の本当の姿はちょっぴりヤキモチ焼きな狼少年なのでした。
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