第42話 「謝罪」

頭を地面に擦り付け謝る


相手は決して許さない


地べたに何度も擦り付ける


それでも相手は許さない


凄い勢いで擦り付ける 頂点は赤い


「クオー オー モウシ ワケ ゴザイマセンでした」


「緩 さ ん」


「ドウカ どうか」


「カエレ 二度と顔見せるな」


それでも擦り付ける


遂に転嫁する


責任がマッチに点火する


パッと燃えて 燃えカスが残った


「私には死んでも謝罪する義務があります」


相手方は灰の中で頭を擦り付ける男を許す


「頭をあげなさい」


男は全てグレーになった


「ホントは白黒つけたかったです」


「ワシもそう思う でも頭をあげろ」


廃になった男には既に頭を上げる気力も筋力も残されていなかった


謝罪専用ロボットの宿命

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る