第12話 朝の会の話① 「間」について

 先生は、

「昨日のように、キャッチボールをするように発表したり、反応したりしよう。」

と言ってみんなを見た。

俺もみんなも、昨日の授業のことねと頷いた。

それを確認してから

「キャッチボールには、聴き手がボールを受けてから、投げるための時間が必要です。

発表者は、聴き手が発表を理解するために「間」をとりましょう。

同時に、この「間」は、発表者が聴き手の様子を感じる時間でもあります。

昨日、私は、みんなの顔を見回していたでしょ。

「間」はお互いの理解を深める有効な時間になります。

これから、朝の会の話は、「間」を意識した話し方をします。

私がどんなことに注意しているか、気にしながら聞いてください。」

先生は、笑顔でみんなを見回した。

「「間」をとり、聴き手の観察をどういうようにしているか知り、使ってみてください。」

と言った。

先生は、今度はゆっくりみんなを確認するように見回した。

俺は、とにかく「間」が大事なんだねと思った。

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