陽のほたる詩集
鴇羽ほたる
第1話 空が晴れたら
僕は空を見上げた
グレーの曇り空を
君は告げた
僕の笑顔が見たいと
僕は
そこらの風にゆれる
木々のように
瞳をゆらして
ふるふると
瞬きをしながら
『空が晴れたら』
と
君の
まるで
雲の隙間から
差し込むひかりのような
笑顔に
くらくらしながら
そっとつぶやいた
僕の
空が晴れたら
僕の
お日様と
草むらの上で
ころころと
笑顔になろう
君と
君の隣で
そうして眠るのだ
ああ
風がふいて
くもが
運ばれてゆく
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