顔に大きな傷のある貴族令嬢にTS転生した

あんこくじだい

第1話 異世界転生

 ん?ここはどこだ。知らない天井だ。どうやら俺は知らない人の家でグースカ寝ていたらしい。酔っ払って寝ちゃったとかかな?とりあえず起きて家の人に挨拶しに行こうか。


「あれ?俺縮んだ?俺の手が小さい。声が高い」


 起きようとして勝手が違う身体能力に違和感を感じた。自分の手を見ると明らかに小さくなっている。ヘリウムガスでも吸ったかのように声も高くなってしまっている。


「んー?あーあー、テステス。なまむぎなまごめなまたまご」


 以前のイケボが出せなくなっている。大変だ、オッサンがアイドル声優みたいな声になってしまった。困ったな。とりあえずベッドから下りるか。


「あれは鏡か?俺って縮んだのか?」


 姿見鏡を発見したので自分の身に何が起こっているのか確認することにした。鏡を見ると何と美幼女が映っていた。


「……は?」


 確認しても何が起こっているのかわからないんだぜ?俺は冴えないオッサンだったはずなんだが……何で鏡に美幼女が映っているんだ?あれ?でもこの美幼女、顔にでかい傷が付いてるな。何で?


「フッフッフッフ……ハーッハッハッハッハ!」


 俺が高笑いすると鏡に映った美幼女も口を開けて笑っている。一体俺はどうしちまったんだ?……もしや異世界転生?まさか俺が?


「あっ!ということはまさか!」


 俺は股間の相棒を探したが、無い。俺のビッグマグナムが無い!


「無い!おにんにんが無い!あんぎゃあああああ!」


 俺は絶望と悲しみの中、絶叫していたら誰かが勢いよく部屋のドアを開けた。


「お、お嬢様が、バージニアお嬢様がお目覚めになりました!奥様ー!」


 メイド姿の女が俺を見て絶叫してすぐに出て行った。どうやら俺はバージニアお嬢様になってしまっているらしい。

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