第4話 洗濯について

 今朝はぼうっとしていたらしい。

 洗濯機の洗剤入れに一通り、つまり粉洗剤と液体の漂白剤とめっちゃいい香りの柔軟剤を入れて、機械のスイッチオン!して、違和感に気が付いた。

 しまった。

 柔軟剤のところに漂白剤を入れて、液体洗剤入れのところに柔軟剤を入れてしまった。

 気が付いたのが遅かった。けど、一旦全部洗濯機の中に流れる水と一緒にひっくり返して、結構お高い柔軟剤だけもう一度セットして、そのまま洗濯続行。

 まあ、これでいけるやろ。

 そんな風に考えて仕上がりを待って、洗濯終了のピーという音が終わるのを待たずに洗濯機のフタを開けた。

 むむ。

 洗剤の匂いがきつい。

 柔軟剤、どこへいったんや。

 まあ、もうええわ、と洗濯物を干したけど、洗剤とれてなかったら肌荒れしたりするかも、と多少の不安が残る。

 でも、ええわ。面倒やし。

 ズボラな私はいつもこんな感じ。


 そんな私の母親はめっちゃこだわる人。

 洗濯も、洗剤がきっちり溶けるまで洗濯物を入れないし、全自動なのに二層式のような使い方だった。

 父親もマメな質で、どうしてそんな人たちの子供の私がズボラなのか甚だ疑問やけど、ズボラはもう個性なので仕方ないと思っている。


 洗濯ひとつ取ってみても、個性の出る仕事なんやなあ、と変に感心した一日の始まりだった。


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