第16話わお。これぞ「ドラフト」
―しょじょターン
「だーかーらー!そこはあたしが座るの!アムロ行きますはそこからどいて!」
アムロ行きますが余裕と意味不明が混ざった、例えるなら欧米人が両掌を広げて首を傾げながらするような、そんな視線をおおそうじに送りながら立ち上がって椅子をあたしに譲った。ったく…。あたしは椅子に座り、スマホを両手で持ちながら、足のつま先で四本足の椅子の前足二本を浮かせる。後ろに椅子ごとひっくり返る寸前まで角度をつけてバランスを取る。あたしの部屋の座椅子が一番しっくりくるんだけどね。ま、学校に座椅子を持ち込むわけにはいかないし。学校の椅子ってあたしの足が短いのかな?椅子の出来るだけ前の方に腰かけないといい傾きにならないんだよねー。足のつま先も目いっぱい伸ばさないといけないし。でもこの傾きがあたしの頭の中身をパワーアップさせるんだよねえ。座椅子と違って学校の椅子は常に紙一重。後ろに倒れると大惨事を巻き起こす。それに後ろの席の子からクレームも入る。
「しょじょってさあ。何回かそれで後ろにすっころんでるよな。前から一度聞こうと思ってたんだけど、それっておまじないかなにか?」
おおそうじには分からないんだろうなあ。
「『デスノート』の『エル』みたいなもんでしょ?あれって意外と本当だと思うよ」
「え?あの座り方で頭の回転が変わるってやつ?それのしょじょバージョンがそれ?」
(こいつ…。絶対あたしを馬鹿にしてるわ…)
「座り方は分かんないけど頭を動かしてると甘いものばかり食べてても太らないってのは本当だよ」
「え?そうなの?アムロ行きます体験から?」
「そう。僕は業務用のアイス、二リットルの奴ね。あれを毎日食べてるけど全然太らないもん。特に運動もしてないし」
え?そうなの?それはいくらなんでも盛り過ぎ…君…、森崎君…、高杉君…。
「ほい♪まずは基本でしょ。どんどん行くわよー」
ラインで送信っと。
既読。
「『ドラクエモンスターズ』から『リザオラル』を六人全員に」
「俺様も同じく。『ダイの大冒険』は『リザオラル』使えるでいいよな?」
ん、おおそうじのやつ。あたしのパクリ?まあ、そこは誰でも思いつくかあ。
「ありだと思うよ」
「はい。多数決で俺様も『リザオラル』を六枠全部に使用。つーか、これ後から申告でもよくね?『デスノート』相手にこれは必須だろ?」
『ドラゴンクエスト』シリーズの『ドラゴンクエストモンスターズ』から登場した『リザオラル』。僧侶が使う蘇生系呪文であり死んだ味方を生き返らせる魔法『ザオリク』の究極の進化バージョン『リザオラル』。これを唱えられたものは死んでしまった時に効果が発動し、自動的に生き返る。『ファイナル・ファンタジー』の『リレイズ』と同じような効果である。しかし、『凍てつく波動』をくらうとその効果は消されてしまう。しょじょペディアより。なーんちゃって。
「じゃあ僕も。アプリで確かあったよね?『グーグルプレイストア』でダウンロードして六人に。やっぱり『ザラキ』で即死は怖いもんね」
え?まさか?これはどうなのおおそうじ?あたしはそうくると予想はしていたけれどこれが何を意味するか分かってるよね?
「つーことはアムロ行きます!お前!『ファイナル・ファンタジー』も!ちょい待て!」
あたしが言う前に予想通りおおそうじがスマホを弄りながらあたしの言いたいことを代弁してくれた。スマホアプリ版は『ドラクエ』ⅠからⅧまで、『ファイナル・ファンタジー』はⅠからⅥとⅨ。さらに『モンスターズ』や『タクティクス』。ソシャゲもあるはず。
「え?だめなの?」
「あ・り・だ・な」
おおそうじのやつがそう言った時点で『多数決』のルールによりアムロ行きますの『グーグルプレイストア』が『ドラフト』一位並の強さを発揮する。でもあたしもそれは「あり」で。
「あたしも全然オッケー♪」
このあたしの余裕には理由があった。アムロ行きますは当然分かってると思うけどね。おおそうじは…分かってんのかなあ。『桃鉄』は『アイフォン』版あるけど『グーグルプレイストア』にはないのよねー。『ウィンドウズ』もその類なのは分かるんだけど、パソコンのゲームにチートものって…、やらないから分からなーい。
「あと、これは確認の意味でね。おおそうじ君の『ジョジョ』のキャラクターやしょじょさんの『ドラえもん』のキャラクターがスマホを使っているから『グーグルプレイストア』や『ウィンドウズ』、当然『アイフォン』や『マック』の能力を使うのはなしだよ。それなら『補強枠』を使ってもらう。もちろん僕が指名した『グーグルプレイストア』と『ウィンドウズ』はもう選べないからね。『トレード』が今後起こったら別だけど。世界観で『ドラゴンボール』の『ホイポイカプセル』や『仙豆』は使っていいし、僕らはそれを使えない。これは大事なことだからね」
「まあ、そうなるわな」
アムロ行きますの言ってることは正論だわ。
「そうねえ」
「まあ、これで全員即死はないってことだな。アムロ行きますの『デスノート』出番あんの?」
「どうだろうね?でも『人を操れる』能力は理論的に可能な限り操れるからね。悟空はどんな無茶でもやってくれそうじゃない?」
アムロ行きますがそう言いながらラインを送ってきた。
「『デスノート』に記入。『孫悟空。スーパーサイヤ人ブルーで瞬間移動かめはめ波でジョルノ・ジョバーナを攻撃してから死亡』」
わお。これぞ『ドラフト』。でもこれって簡単に…。
「あんまり舐めんなよ。俺様を」
おおそうじからライン。
「『とある魔術の禁書目録』の『一方通行』でかめはめ波反射」
「まあ、そうなるよね。さあ、どんどん行こうか」
アムロ行きますの言う通りだわね。どんどん行かないと勝敗決まらないわ。出し惜しみは意味なし。そしてあたしの負ける確率0%。
ライン送信。
「『UNO』の『白いワイルドカード』に記入。『ラッキーマンには常に幸運の星が見える』『ジョジョのスタンドは使えなくなる』『このカードに書いたことの効力は消えずに三枚の白いホワイトカードはまた白紙の状態で使えるようになる』」
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