だれかにむけて。

 2020/07/08/水。


 あのね、私ね、誰かに向けて文章を書いているときが、一番楽。

 誰かに向けて、物語を書いているときが幸せ。

 だから、文章論みたいなのは、ほっぽっておいて、まずは人間を見据えるところから始めたい。


 人間を、ねえ? それってどうやるの? わかんないわよ、そんなの。

 でも、自分を見据えるのは? もしかしたら、一番身近な人間よ?

 んー。


 んー。

 うーん。

 うん?(今、一瞬、寝た)


 本当に。

 立原えりかさん(童話作家)は、物語を産むとき、魔法の杖を振るって言ってた。

 だけれど、私は、魔法より、自分の……なにか、独自のものを使いたい。


 実際は魔法の杖なのよ。

 けどね、違うの。

 先生が教えてくださった魔法じゃなくって、自分で見つけた魔法を使いたい。


 それは日常から。

 それは世界から。

 別世界じゃなくて、今このときから。


 自分独自のっていうのは、少し傲慢かもしれない。

 ただ、私っていう人間はこの世に一人なわけだから、独自のものよね。

 私の感性は私だけのものだもの、それを使わない手はないの。


 五感を使って、なんなら六感もまじえて、物語世界を模索したい。

 それが、私の幸せで、目標で、チャレンジなんだ。

 ああ、時よ、運命よ、私を置いてゆかないで……。


 まっててほしい。

 私だけの、物語があるなら、きっと見つける。

 その時まで、決して無理はしない。


 大事に、育てて、実らせるんだ。

 そのまえに、どんな花が咲くんだって話だけれど。

 いいの、人の目を引かなくても、ひかえめでもいいの。


 ちゃんと咲かせてあげるから。

 大切にするから。

 この物語を、きっと最後まで、咲かせ続けるから。

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