9月22日

 もう夜はショートパンツは無理だ。迂闊にこれではショートパンツを履けない。

 夏というの不思議でそも暑さだるさは永遠のように思うけど嘘だ。いつの間にか冷たい風が忍び寄る。

 昨日は長袖をだすのを断念したが、今日こそはなんとかしなくちゃなあ、と思いながら、缶コーヒーを飲みながら歩いていた。

 せっかく早くに仕事が終わったというのに、遊びじゃなくって掃除かよ、とわたしはため息をこぼした。

 住宅街ではところどころで窓からの明かりが漏れ、あけているからだろう、さまざまな笑い声がきこえてくる。

 みんな楽しく過ごしているのだ。

 それぞれの楽しみは記憶の中に溶け、思い出さないだろう。なんとなく楽しかったことだけを覚えて。

 この缶コーヒーはおいしい。新商品だ。でもきっと、いつのまにかなくなっているんだろう。小さい頃に飲んだ甘ったるいミルクコーヒーもいまは売っていない。復刻した時に飲んだら、甘すぎて飲めたものではなかった。

 なんとなく記憶が塗り替えられてしまったような気分だった。

 記憶は更新されていくのだ。


✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

「今日はなにー?」

「今日はフィットネスの日〜」


いつになったら「ジム行くの大好き!」になるんだろうか。

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