8月6日

 いつも余裕なく過ごしている。

 締切におわれてんやわんやである。なので部屋は汚い。掃除をしたほうが、視覚がおちつき、捗る気がしてならないけど。

「まったく進まないんだよねえ」

 やってきた友人に愚痴をこぼした。

「仕事部屋でも借りたら? 漫画もテレビもある部屋で、捗りゃしないでしょ」

「そんなお金ないもん」

 友人がお土産に買ってきたケーキはおいしい。

「まだ締切あるの?」

「そりゃいつだってあるよ」

 ひとしきり話した後で、友人が帰ると言った。

「わたしもなんかぼうっとしてきたし、寝ようかな」

「仕事しろよ」

 なるほど、余裕がないのは自由気ままな瀬かつのせいらしい。

 そこはわかった。

 そしてわたしはふとんをかぶった。


✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

「今日はなにー?」

「今日はハンサムの日〜」


その昔『ハンサムな彼女』って漫画が好きだった。べつに男性でなくても、ハンサムな女性っているんだよ。

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