お仕置きだにゃあ~ マミ編

 家に戻りひと風呂浴びてからまったりしていた。


「トラちゃん! なにかコソコソしてない?」


『コソコソはしてないにゃ! ちょっと猫友をいじめていたのがいたからお仕置きしてるにゃ!』


「お仕置き? 危ないことはしないでね!」


『大丈夫にゃ! 今日も夜中少し出てくるから明日の朝は起こさないでにゃ!』


「夜中になにをするの?」


『化け猫になってお仕置きしてくるにゃ!』


「トラちゃんのままでは怖くないんじゃないの?」


『大丈夫にゃ! 秘策があるからにゃ…… じゃ行ってくるにゃ』


「はーい! 気をつけて!」


 魔石をサーチして場所を探るとマミと呼ばれていた富岡まみが一番近くにいることがわかった。もう夜中になっているので浮遊の魔法で飛んでも目立つことはないだろう。念の為に隠匿の魔法もかけておく。


 マミの部屋は一軒家の2階の一部屋だった。中を覗くと、もうベッドに入って眠っているようだ。窓越しに転移をして部屋に入ってベッドの上にダイブした……


「ウッ…… なに? なにかいる?」


 ベッドの上にダイブしたあとは本棚に乗って一声


「にゃあ~あ!」


「きゃああああああ!」


 こっちがびっくりするような悲鳴を上げた。これはこっちがヤバそうなので一度外に出てみる。バタバタと家族が飛んでやってきた。


「どうした?」


「ね ね 猫が…… 部屋に……」


 家族が部屋をくまなく探すがいるはずは無い……


「猫? 猫なんていないし怖くないだろ? 夢でも見たんだろ?」


 家族はマミを放置して一階に降りていった。マミはベッドの上で毛布にくるまり震えている。この娘はかばってくれたからあまりいじめないでおこうかな?


『おい!そこのむすめ!』


 最後に「にゃ」とつかないようにゆっくり言葉を選んで威厳のある声で念話で話しかける。


「ヒィィィ!」


『こわがるでない! まだなにもしない』


 マミは真っ青な顔でガクガク震えながら、何処からともなく聞こえてくる声に恐怖していた。


『おまえは愚行を止めようとした。よってお前には何も天罰は与えないが、あやつらに近づくでない。あやつらには天罰がくだるよいな』


「はいっ も、もう二度と遊びません。猫ちゃんをいじめることもしませんので助けてください。おねがいします。ごめんなさい…」


『今後は猫の中には神様の生まれ変わりもいることを忘れるでない。お前の罪は猫の保護でゆるされるであろう』


「ははあー」


 なんか平伏してしまって動かなくなった。これくらい脅せばマミは十分だろう。それにしても「にゃ」と付けないだけで滅茶苦茶疲れる…… 関西人が標準語話せと言われているような感じかな?意識しないとついつい「にゃ」と言いたくなる。めんどくせえええ呪いをかけやがったな……


 残りの2人のお仕置きもしてくるかな?


 おしおきだべぇ~



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