第三話:中にいたのは?
それであたし、半信半疑な気持ちのまま、そっとドアをノックしたんだけど……全然反応がないの。
試しにと思ってもう一回ドアノブ回してみても、やっぱり鍵は掛かってるし。
それであたし、これ誰かの
家族全員チェックすれば誰がいないか一発だし、犯人もすぐわかるでしょ。
それで確かめてみたんだけど、リビングにさ、皆いたのよ。
両親も弟も、お爺ちゃんもお婆ちゃんも。全員で何か特番観てて、揃ってるの。
トイレから先回りして戻るなんて、家の構造的に絶対不可能だし、何がどうなってるのかわかんなくなってさ。
皆いるのに、じゃあ何でトイレ鍵掛かってるのって。
それであたし、一人じゃ恐いから弟呼んで一緒にトイレに戻ってさ、ちょっとドア開けてみてって頼んでドアノブ回させたら……今度は簡単にドア開いて、当たり前って言うか、中には誰もいなかったんだよね。
うちの家のトイレ、窓はあるけどめっちゃ小さくて、大人じゃ絶対通り抜けできないサイズなの。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます