クローズドナイト

春嵐

午前四時の藍色

夜が、終わった。朝は、まだ来ない。

世界は朝と夜の狭間で固定された。太陽も、月もない。ただ、無限に続く藍色。

地面。空。区別がつかない。

夢だということに、気付いた。

朝と夜の狭間。目を閉じているから分からないけど、時計はたぶん4時頃。

この空間。

この色。

綺麗。

どこまでも続いてるという感じではない。

私の目の前にしかないんだ。色が。世界が。

これが夢か。

これが世界か。

こんなにも。

こんなにも美しいのか、夢は。

記憶がない。現実世界のすべてが吸い取られてしまった。

かまわない。起きればまた、思い出すだろう。

それよりも、目の前の藍色を、もっとずっと、感じていたい。

風。私のスカートを揺らす。現実の風。ああ。終わってしまう。わたしは、しぬのか。いやだ。この藍色のなかに。わたしも、混ぜて。


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