第19話 葛の独白
風呂に入った陽希をからかいがてら混浴した所、てきめんにのぼせたらしく、真っ赤な顔で鼻血を噴き出した挙句、風呂上りに脱衣所で倒れた様だ、まあ見た所変な倒れ方はしていないので、焦る必要は無いだろう。
「さあて、介抱してやろうかのう?」
軽く温まった頃合いで風呂から上がる。
脱衣所には、先程のぼせて倒れた陽希が全裸のままうつぶせで床に転がっていた、前知識無しだとパニックになりそうな光景だが、呼吸に合わせて動いて居るし、咄嗟に受け身を取ったのは解る手の位置と姿勢なので特に慌てない。
「おーい、起きとるか?」
バスタオルで自分の身体を拭きつつ。脇腹の辺りを足指の先でちょんちょんとつついて反応を見るが、特に反応が無い、どうやら気絶して居るらしい、本気でからかい過ぎたか?
のぼせて倒れた時の正しい対処と言う物は、身体中の血管が広がり過ぎて血流が頭に行かなくなってしまって居る事と。風呂から上がった直後は、浮力と重力の違いによる血圧の切り替えが上手く行かないだけで、少し横にして程よく落ち着けば特に問題無く元通りである。
歳が行っていると頭の血管が切れたとかで大騒ぎに成るが、こやつは若いので大丈夫だろう。
後は、冷えすぎないように身体を拭いて・・・もう乾いて居るな、髪の方を拭いてやるかと思ったが、ちゃんと纏めて居たので特に問題無しと。序に脱水症状の為に経口補水液でも作るとしよう。
最終的に塩分過多になる分は、先程買ってきた野菜、トマトとキュウリを後で齧らせて置けば良い。
・・・一先ず運ぶか。
よっと。
横に成ったままの陽希に手をかけ、ゴロンと仰向けに転がす。
「おや、まだこっちは起っておるか、元気じゃのう?」
現状無暗に元気良くぴこんと起立して主張する其れを、頼もしく見る。
「元気なのは良いが、お主の出番は未だ先に成りそうじゃのう」
ついつい楽しくなって指先でツンツンとつつくと、返事するようにぴくんぴくんと反応する。本体の部分もこれぐらい素直に反応してくれるのなら何の問題も無かったのだが・・・・
「こやつが早く儂の言葉の意味を理解すれば無駄撃ちもせずに済むから、その時に可愛がってやるからのう」
ついついやや子をあやす様な言葉が出て来る。撫でたり剥いたりして可愛がってやっても良いのだが、男らしくするまではまぐわい禁止と言った手前、自分から破るのもアレなので、この辺で我慢する。
今は介抱する事に集中しよう。
よっこいしょっと。
所謂御姫様抱っこで陽希を抱き上げる。
だらりと脱力して居たので昨日より持ち上げ難かった・・・
「まったく、儂に二日連続で運ばれるなんざお主位だわい」
苦笑いを浮かべつつ、寝床に運ぶ、寝台の上には万年床状態で布団が敷いて有るので、布団を軽く整えて服も着せずにそのまま寝かせる。
短時間に何度も世話していると色々雑に成るのはしょうがない事だろう。
「えーっと経口補水液のレシピは・・・・」
水500㎖に塩一つまみで、砂糖20gと・・・・
秤を使って手っ取り早く作る、飲ませるのはまあ、起きてからじゃな。
さてと、どうせだから儂も二度寝するか。
どうせだから、もうちょっとからかってやろうか?
こやつが一々反応するのが楽しいので、つい調子に乗ってしまう。
そんな訳で、わしも服を脱いだまま一緒の布団に入る、さあて、今度はどんな反応を返してくれるかな?
そんな事を考えながら、陽希にべったりくっ付く位置で姿勢を固定して目を閉じた。
追伸
葛様は概念的には神である前に紳使ですが、大本は獣ですし、女では有りますが高齢ですので、一般常識は有りますが、諸々の恥じらいははるか昔に捨てて居ます。
諸々リミッター外したIF版を18禁版と称して別口をアルファポリス辺りに投下しても良いかもしれません。無駄に搾ったり触ったり何だりする。(これから書く)
欲しい人は応援か、感想等で挙手お願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます