第2話 兄の威厳
俺のルーティーンは最悪だった。夜遅くまで起きてゲームをして、朝も早く起きて学校の支度を整える。
母の用意してくれた弁当を取りに、キッチンに向かった。俺よりも先に弟がいた。
「兄貴、弁当」
と渡してくる弟に向き合う。
しかし、そこには弟の顔ではなく、真っ黒な制服が目に飛び込んでくる。怠惰な生活を送っている間に、いつのまにか身長を抜かされていた。
「さ、サンキュー……」
と言葉に詰まりながらも、俺は弁当を受け取ったのだった。
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