2冊目 赤い部屋異聞

 赤い部屋異聞

 法月綸太郎 KADOKAWA


 何らかの作品のオマージュのみで構成されたユニークな怪奇短編集。1篇ごとに「裁断されたあとがき」として、作者によるあとがき兼解説(元ネタ作品が何かなど)が語られる。元ネタも併せて読みたくなってしまう困った本だ。各作品のページ数は決して多くはないが、9編入りなのでなかなかの食いごたえ。個人的には幾重にも重なる殺人の美酒が味わえる表題作と、かわいげのある「まよい猫」がお気に入り。

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