鎌倉

 夜中に読書をしていました。

 カクヨムの作品もいくつかヨムヨムしてから、次に紙の本です。


『茶寮かみくらの偽花嫁

        あさばみゆき著』


 鎌倉が舞台です。

 なぜか食べても食べてもお腹がすいて虚弱体質な女子高生の小鳥ちゃんと、美形でどこか妖しささえ漂う雰囲気の料理人頼兼さんのお話です。

 小鳥ちゃんは頼兼さんの作る料理だけはお腹いっぱいになって満たされるのです。

 小鳥ちゃんにも頼兼さんにも、何やら秘密が……。

 

 海や山のある鎌倉や江ノ島は何度訪れても楽しいところで、また行きたくなります。

 私も好きな場所です。

 自分が行ったことがある土地が小説の中に出て来ると、想像がしやすいですね。

 源義経の話も好きなので、余計に鎌倉は好きなのかもしれません。


 銭洗弁財天や由比ヶ浜や坂の下などが作中に出て来ます。


 友達と一緒に、銭洗弁財天やそばの佐助稲荷神社に行った時、昼なのに道が暗くて人通りが少なくて、物の怪でも出て来そうな雰囲気でちょっと怖かったのを思い出しました。

 神社に着いたら大勢の観光客がいましたが、いったいみんなどの道で来たのだろうか? と不思議でした。

 帰り道の甘味処で食べたクリームあんみつは格別でした。

 可愛い小物やお菓子や名物料理などなどのお店が建ち並ぶ小町通りでは、毎回お土産を買います。

 鎌倉の街には古さと新しさ、趣ある歴史の中に『今現在』の流行の風が溶け込み合います。


 映画『DESTINY鎌倉ものがたり』やドラマ『最後から二番目の恋』も、鎌倉が舞台で景色を目で楽しみ面白かったのですが、小説は文字から想像する楽しみがありますね。


 続刊があったら嬉しいな。

 ただ、私はあとがきを読むのが好きなので、あとがきが無かったのだけが残念でした。

 作者の執筆への思いや、裏話などが、軽快に語られたりすると楽しいです。

 最近だと、サキヨミ! の七海 まちさんのあとがきが読んでグッと来ました。

 少ないページ数ながら、自分が10代の時に読んでいたら夢見る力や勇気を少し貰えそうで、背中を押してくれる温かさに溢れていました。


 楽しい本や物語は最後を早く知りたい反面、いつまでも読んでいたいですね。


 晴れてポカポカ陽気。

 ようやく紅梅白梅ピンクの梅の花が咲いているのを見ました。

 図書館にでも行きたくなってきた土曜日の朝です。



      (2021年2月20日記)





 

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