第38話 シスターと子供達を叱ること

 まあ、いつかはこんなことが起きる気がした。


 だから、一応そうなったときは、シスターに解決してほしかったけど。


 シスターと子供達を呼び出し、叱る。


 理由は分からなくもない。


 奴隷に対して奴隷として扱う。


 この世界では普通のことだ。


 でも、それは時と場合によると思う。


 恩を売るつもりはないが、今生活できる意味を考えてほしい。


 君たちだけで生きていけるか考えてほしい。


 今は奴隷という立場にいないだけで、足を踏み外せば明日は奴隷になっているかもしれないこと。


 君たちは、たまたま運が良かった。


 奴隷になっている子供達と何も変わらない。


 ただ、運が良かっただけだ。


 シスター、君も一人で働いていたら倒れていただろう。


 そうなったら、誰が子供達の面倒を見るのか。


 そうなった先の未来を考えてほしい。


 奴隷になりたかった人はいないし、人であることも変わらない。


 子供だから無知で良い、優しい世界ではない。


 だからこそ、考えてほしい。


 生きていく為に。


 話が纏まったのかわからないけど、伝えないことは伝えた。


 色々と変わって成長してくれることを願う。

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