第31話 結局奴隷を買いに行くこと

 異世界に来て思ったことは、1年以上を考えると人を雇うより奴隷を買った方が安いということだ。


 言い方を悪くいってしまうと、人の命の値段がそれだけ安いと言える。


 俺が知っている奴隷商人は一人しかいないので、とりあえず奴隷商人に会いに行く。


 奴隷商人は快く迎えてくれた。


 社交辞令にこっちも乗っかる。


 これは日本人の得意分野だ。


 短期間に奴隷こんなに買うのは珍しいと言われた。


 それは俺も思う。


 だけど、長期的に考えて、奴隷を消費と考えなければすごく理にかなっている。


 そういう概念がないのか知らないけど、なぜそこに気づかないのかなと思う。


 まあ、教える義理もないけど。


 奴隷商人は、わかっていますよと、にんまり顔で奴隷を用意する。


 まだ何も言っていないけど、理解しているなら話が早い。


 今回、紹介してくれた奴隷は5人。


 5人中、2人はちょっと健康そうじゃない気がする。


 ちょっと、押し売りしようとしている感がする。


 5人中、健康そうな3人を選ぶ。


 こればっかりはしょうがない。


 私も生活があるので、選り好みはできない。


 だけど、この奴隷商人は売れ残っている健康そうじゃない2人も少しでも高く売りたいという思いがあることはわかっている。


 買ってくれるのは私しかいないということもわかっていて紹介している。


 落としどころは二人で一人分の金額。


 さらにいうなら、一人分より少し安いくらいに買いたい。


 向こうもプロだったので、一人分の金額が落としどころとなった。

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