第7話- 天井裏

(お題)

越したばかりの部屋で深夜物音がする。

押し入れの中にペット用シーツと、爬虫類イベントのパンフレットが残されていて、僕は寒気がした。

爬虫類は苦手だ。特に蛇。

前の住人がもし、飼いきれず蛇を天井裏に棄てていたらと思うと夜も眠れない。

だが、実際そこに居たのはもっとまずいものだった。

(続いて)

勇気をふるい、押し入れの天板をあげて天井裏を覗き込んだ、するとそこには、無数のすくんで固まりかけた蛙達が並んでいた。

隙間なくびっしりと。

いわゆる、蛇に睨まれた蛙ということか、そーっと押し入れを閉めた。

深夜に響く物音の正体は 彼らのすすり泣きだった。

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