左手
冬コミの修羅場の話です。
描いても描いても終わんなくて徹夜が続いていました。
ふと、あるコマの、迫ってくる手の形が気に入らなくなってきて。
近くに置いてある鏡に映して見てみたんですけど、なんかピンとこない。
ペンタブから目を離して、自分の顔めがけて左手を迫らせてみたんです。
あれ?
親指が下向いてる?
左手が右手になってる!?
わぁっ!って叫んだら、ちゃんと左手は左手でした。
徹夜続きでおかしくなったことは初めてではないし、13時間後の締切りまでに9枚仕上げることの方が大事だったんで、すぐに作業に取り掛かりました。
なんとか間に合って一息ついた時に、ふと思い出したんです。
あの右手に見覚えがあるな、って。
ちょっと誰の右手かまでは分からないんですけど、でも絶対どこかで見たことがある男の人の右手だなって、変に確信がありました。
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