寝言

いつだったか、おふくろの寝言が独特だった時期がありまして。



う〜ぅらぁ〜めぇ〜しぃ〜やぁあ〜

うぅらぁみぃはぁらさぁでぇ〜おくべきかぁ〜



って、歌舞伎みたいに言ってるんです。

いや、志村けんかな。



隣の部屋からそんなのが聞こえてくることが、なんか多いなぁって思ってたんですよね、本人には言ってないんですけど。

元々おふくろは寝言をメチャメチャ言う人なんで。

夜中に突然、プレイボール!って叫んだり、ちょっとあなた先生にお酒お出しして、とかちゃんとした滑舌で言う人ではありましたから。

そんなには気にしてなかったんですけど、今までにないパターンだったので、おふくろ大丈夫か?とは多少思ってました。

けどまあ、いつも通り放置していました。



そしたらある日、おふくろ言うところの、すごい意地悪なひどい上司が、事故に遭ったんだそうです。



それを俺らに話した後にぼそっと



「不思議なこともあるのね」



ってつぶやいたんです。



え、何が不思議なの?ってすかさず聞いたんですけど、ううん♪べっつに〜♪

ってうやむやにされました。




夢の中から、何かしたんですかね。





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