第14話 あの子は蝶を追う。

あの子は蝶を追う。先祖代々、一族総出で蝶を追う。学者ではない。趣味ではない。ナボコフの影響ではない。あの子たちは手癖で蝶を追う。その顔は無表情、淡々と山や野原で網を振る。蝶を掴まえたとき、蝶を手にしていない私たちを未開人と笑うために。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る