第12話 霊が嫌がるからといって盛り塩をするのは気が進まなかった。

霊が嫌がるからといって盛り塩をするのは気が進まなかった。盛り砂糖にしようと母に言った。もちろん母は許さなかったが、黙って砂糖を置いた。幽霊とて元は人間だからだ。当然、蟻に集られたが、私の性格を端的に示す行動である。読者にはそのことを覚えてほしい。私は自分をそのように規定している。

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