第8話 先生は絵本の朗読が得意だった。
先生は絵本の朗読が得意だった。情熱のこもった台詞回しや情景が匂い立つ芝居、歌うように読み上げた。字面を追うだけでなく、毎度細部にアドリブもあり楽しかった。だから、先生が二度と絵本を読まないと宣言したときは驚いた。きっと私達が先生のアドリブのパターンを網羅したからだろう。
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