第20話  紅なる秋



 瞬く間に通り過ぎる稲光のように


 彼岸花があぜ道を飾り


 数えることのできない雨粒のように


 田んぼを埋め尽くす稲の穂


 祭りの太鼓とともに


 木の葉の舞いが始まる


 芽吹いたばかりの柔らかさと


 輝き続けた若き日の想い


 一枚の葉に書き込まれたものは


 あなたへの愛


 今 雅やかな色の衣をまとう

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