第181話 氷の裂け目

恐怖感と浮遊感に襲われ、白い視界の中、魔法陣を描いていく。


しかし、自分の腰に巻かれているロープが、ピンと張るのを感じる。


「ニル!」


どうやら、ニルがどうにか壁に張り付いたらしい。


浮遊感から横への動きに変わり、白い雪煙を押し退けて体が進んでいく。

体が進んでいく先には、恐らくニルが張り付いている氷壁が待っているはずだ。

どれだけ距離があるか分からないが、既にかなりの遠心力になっているはず…


ブワッ!


目の前にあったはずの雪煙が消える。いや、俺の体が雪煙から突き抜けたのだ。


「っ?!」


クリアになった視界の先には、迫り来る氷の壁。


「ぬぉっ?!」


ガンッ!!


全力で体を捻り、壁に向けて足を立てる。


足が痺れる感覚と衝撃が伝わってくる。


「お、おぉ……痛ぇ…」


跳ね返らないように急いでピッケルを壁に差し込み、壁に張り付く。


俺の予想は当たっていたらしい。死んだかと思ったが、ニルがどうにか壁に張り付いてくれていた。


「ニル」

ポタッ…


真上に居るニルにお礼を言おうと見上げた時、頬の辺りに暖かい物が落ちてきた。


「セナ!!」


俺の上、ニルの下に居るセナが、ロープに垂れ下がり、ぐったりしている。

俺の声にも反応を示さず、意識が無い。


頬をぬぐうと、手に赤い血が付着する。


ここからでは見えないが、どこかを怪我しているらしい。


「ニル!」


「ご主人様!セナが!」


ニルはどうにかしてセナの元に行こうとしているが、怪我がどの程度の物なのか分からないし、ニルが下手に動けば、ニルに支えられているセナが動いてしまう。


「ニル!落ち着け!ニルが動けばその分セナが危険になる!」


「っ!!」


顔面蒼白がんめんそうはくとはこのことを言うのか、と思える程に、ニルの顔は青くなっている。

パニック寸前だ。俺の声を聞いて、動くのを止めるが、かなり動揺している。

セナの状態も知りたいし、俺がセナの元に上がるべきだろう。


「ニル!動くなよ!俺がセナのところまで行く!」


「は、はい!」


ニルの声を聞いた後、氷壁を登っていく。


ガッ!ガッ!ガッ!


ピッケルを壁に突き立てるが、硬い音がする。

ここの壁面もかなり硬い。頭をぶつけていないと良いが…


慎重にセナの元まで上がり、ぐったりしているセナを引き寄せる。


「セナ!おい!セナ!」


引き寄せたセナに声を掛ける。頭や顔に大きな傷は無さそうだ。


「……っ……」


頬を叩いて何度か呼び掛けると、眉を寄せて痛そうな反応を見せる。


「良かった…気を失っているだけか…」


「ご主人様!」


「ニル!大丈夫だ!気を失っているだけだ!」


「…良かったぁ……」


辛抱しんぼう出来ないと声を掛けてきたニルにそう返してやると、頭を壁に押し当ててため息を吐くニル。


気を失っているだけだが…さっき俺の頬にはが落ちてきた。

セナの体をよく見てみると…


「これか…」


セナの左足に、大きな裂傷れっしょうが見える。血がかなり出てきているし、このままでは命に関わるレベルだ。


「ニル!まだ動くなよ!」


「はい!」


傷の事を言えば、ニルが動転してしまうと思い、敢えて傷の事には触れない。


「俺の応急処置で大丈夫か分からないが…」


何をするにも、まずは両手を使えるように、闇魔法、スティッキーシャドウを使って自分と壁を固定する。これで両手が使える。


まずは、とにかく血を止めなければならないと思い、セナの股関節辺りを短めのロープで強く縛る。

テレビで観た事を、見様見真似みようみまねで行っただけだが、処置としては間違っていないはずだ。杭をロープの内側に入れてクルクルと回していくと、脈と共にドクドク出ていた血が止まる。


「よし。これで固定して…」


血が止まったところで、グリーンマンのお陰で効果の高くなった傷薬を取り出し、傷口にぶっ掛ける。

本当は傷口を縫った方が良いのだろうけれど、ここでは無理だ。今出来るのはここまでだろう。


応急処置が終わったところで、セナの腕を自分の首に巻き付けさせる。意識が無い為、なかなか難しいが…どうにか背負った形に出来た。

その状態で俺とセナを固定するようにロープを巻き付ける。これで一先ず最悪の状態は脱したはずだ。


ただ、止血は足全体の血流を止めてしまっているし、ずっと縛り続けていると良くなかったはず。ロープを緩めたりするにも、この状況では大変過ぎる。

それに、気絶しているとなると、強く体をぶつけたはず。安静にさせておきたいし、横にさせられる場所を探さなければならない。


「ニル!もう大丈夫だ!」


俺の一言で、もう一度全身の力をはぁーっと抜くニル。


「さてと…ここからどうするか…だよな。」


上を見上げると、氷壁は大きく反り返り、ラトが居るであろう場所には戻れそうにない。魔法を使って上手くやれば可能かもしれないが…これ以上の崩落を引き起こしたら次こそ終わりだ。

下を見るが、十メートル程下からは、未だ真っ白で状況が掴めない。

一体どれだけの部分が崩落したのか分からないが、かなりの部分が崩落したはず。随分下まで垂直な壁へと変わったはずだ。

側面へと周り込めば…そう思って横を見るが、どこまで行っても垂直な壁にしか見えない。


「一度どこかに下りるしかないか…?」


それくらいしか取れる行動がない。

しかし…セナを背負った状態で下りて行けるだろうか…


「ニル!下に…」


そこまで言いかけてある事に気が付く。


「これは……」


氷壁に突き刺していたピッケル。その片方がかなり深く氷壁に突き刺さっている。

さっきまでセナの事で必死だったから、気が付かなかった。


「ここだけ柔らかいのか…?」


パキッ!


ピッケルを抜くと、ポロポロと氷の破片が落ちていく。


ヒュオォォォォォ…


ピッケルを抜いた穴から風音が聞こえてくる。


「中が空洞なのか!」


氷壁の表面は青白くなっていて分からなかったが、中が空洞らしい。


「よしっ!」


バキッ!バキッ!


ピッケルを使って穴を広げていく。

間違いない。中が空洞だ。


少し穴が広がったところで中を覗き込んでみる。


「狭いが…何とかなりそうだな。

ニル!ここに空洞がある!今から穴を広げて中に入るから、もう少し待っていてくれ!」


「分かりました!」


ニルは素直にその場に待機してくれている。

中に入ってしまえば、ニルを引き上げる事もそれ程難しい事ではない。


バキッ!バキッ!バギッ!


何度かピッケルで叩いていると、大きな氷の塊が落ちていき、やっと通れそうな穴が出来上がる。


「行けそうだな。」


セナを背負ったまま、穴の中へと体を潜り込ませる。

首元や手首、足首に雪が入り込んでいて冷たい事に、その時やっと気が付いた。


中は完全に氷の世界。ずっと上まで垂直な氷壁が続いていて、とてつもなく大きなクレバス…という感じだ。

光は入ってきた入口から入ってきているだけで薄暗い。

少し奥まで行くと、大人三人が横になって通れるくらいの広さがあった。


「ここなら良さそうだな。」


セナを背中から下ろして寝かせる。


「…ぅ……」


小さく声を漏らし、顔をしかめる。足が痛むのだろう。かなりの大怪我だし当然だ。

火でも起こして体を温めてやりたいが、先にニルだ。


入口に戻り、杭とロープで体をその場に固定し、穴から顔を出して上を見上げる。


「ニル!」


俺が手を伸ばして掌を上にしていると、その意図に気が付いたのか、小さく頷き…落ちてくる。


バシッ!


俺の伸ばしていた手に両手で掴まるニル。


ガリッ!

「っ!!」


足が滑りそうになったが、踏ん張ってニルをキャッチ。


「よし。怪我は無いか?」


「私は大丈夫です!それよりセナは?!」


そう言っているニルの顔には小さな傷。恐らく全身を見たら他にも小さな傷が沢山有るだろう。それは俺も一緒だ。

大きな怪我は無さそうだし、これで一安心かな…


「足に怪我を負った。一応応急処置はしたが、傷口を縫ってくれないか?」


「怪我を?!」


ニルは急いでセナの元へと向かっていく。傷口の縫合ほうごうは任せて大丈夫だろう。一応、ライトの魔法で手元を照らしておこう。


『シンヤ!大丈夫なの?!』


「ああ。一先ずな。」


ラトにも無事を伝える。


「ただ、セナが結構大きな傷を負ってな。」


『大丈夫なの?!』


「応急処置をして、今は氷の裂け目の中に居る。

俺達の場所が分かるか?」


『氷の裂け目……まだ雪が舞ってて鼻が効かないんだ!必ず入口を見付けるから!』


「ああ。頼りにしてるよ。」


『うん!』


ラトなら必ず入口を見付けてくれるだろう。そっちは任せて、俺達はセナを看病しよう。


「セナの様子はどうだ?」


「ご主人様の応急処置のお陰で、容態は安定しています。

怪我は酷いですが…縫っておけば大丈夫かと。」


ニルは冷静に喋っているように見えるが、かなり早口だ。冷静とは程遠い心境なのだろう。俺だって似たようなものだからよく分かる。

ニルだって医者ではないし、詳しい事は分からない。それが彼女をソワソワさせているのだろう。


「俺は火を起こすよ。」


「ありがとうございます。」


こんな場所でも簡単に火が起こせるのだから、インベントリと魔法に感謝だ。


ニルの処置は直ぐに終わり、その後テント…とまではいかなかったが、木の板や布地を活用してセナを安静に、火の傍に寝かせる。


「大丈夫でしょうか…」


寝息を立てるセナを見ながら、ニルが心配そうに声を漏らす。


「セナは強いから大丈夫だ。骨が折れている事もなかったし、あの傷薬なら直ぐに良くなるさ。」


「……はい…」


セナは少し速いが安定した呼吸をしているし、俺の言った事は多分正しい。しかし、実際にセナが、無事に目を覚ますまでは気分も落ち着かない。


それから暫くすると…


「……ぅ……」


パチパチと音を鳴らす火に照らされていたセナが、意識を取り戻す。


「セナ?!」


「………ニル…?……っ!!」


自分を覗き込んでいるニルの顔を見たセナが、体を起こそうとして痛みに顔をゆがめる。


「まだ動いては駄目です!大怪我なのですから!」


「……うち……怪我したの…?」


「はい。左足が大きく切れてしまっていて…」


「シンヤさん…と、ニルが…?」


「はい…傷跡が残ってしまうかもしれませんが…」


「そんな事…気にしなくて良いよ…何かあれば…シンヤさんに責任取って…貰うから…」


「っ?!」


「へへへ…冗談だよ…」


こんな時でさえ、俺達に心配掛けまいと、冗談を言うとは…本当に大した女性だ。


「ここは…?」


「色々あって…いや。今はとにかく、傷を癒す事を考えてくれ。全てはその後だ。」


「……分かった……」


そこまで言ったセナは、もう一度眠りに落ちた。


「意識が戻って良かった。これでとりあえずは安心だな。」


「はい…本当に良かった…」


それにしても、とんでもない目に遭った。

あれだけの崩落ともなれば、数年…いや数十年に一度とか、そんな頻度ひんどの話だろう。

その一回に立ち会うどころか巻き込まれるとは…我ながらよく生き延びられたと思う。


「ニル。俺達も軽い傷が沢山有る。傷薬を塗っておくぞ。」


「分かりました。」


自分達の傷を確認し、傷薬を塗っておく。

自分でも見るまで気が付かなった傷が沢山あった。中には血が出て服に滲んでいる怪我も…人は焦ったりしていると痛みを遠ざけるのだろう。


背中等の自分では見えないところは互いに見合って傷薬を塗った。


「ご主人様。紅茶です。」


「ありがとう。」


一段落したところで、雪に飲み込まれて冷えきっていた体を温める為、紅茶と簡単な食事を用意した。


「……ん゛ぁー…温まるなー…」


熱い紅茶が喉を通り、胃の中へと入っていくのが分かる。


「ふふふ。凄い声ですね?」


「そ、そうか?」


自然と出てしまった声だったが、狙わずしてニルの笑顔を見られた。たまにはオヤジ臭いのも良いのかもしれないな…


「それにしても…改めて見ても凄い場所だな。」


軽食を口に運びつつ、上を見上げる。

今まで綺麗な景色や広大な景色を何度も見てきたが、それとはまた違った景色。

あれだけの恐怖体験をして、雪山に恨みを持ってもおかしくないはずなのに、どうしてなのか、自分の両側から上へと伸びる氷壁を見ていると、感動を覚える。


「普通の生活では絶対に目にすることの無い景色ですよね。」


「だろうな。」


「自然にこんな場所が出来てしまうなんて、不思議な気がしますね。」


「どんな経緯で出来上がったのか、考えてしまうよな。」


多分…俺の元居た世界でも、これに似た景色はどこかにきっとあったのだと思う。

しかし、仕事仕事の毎日で、こんな景色に出会う機会は、多分あの後、天寿てんじゅをまっとうしたとしても、見ることは出来なかったと思う。


俺は、あのメッセージに、軽い気持ちで答えた。


『二度と戻って来れない片道切符だとして、それでも…


ファンデルジュの世界で生きてみたいですか?』


あの質問、俺は深く考えず、はい。のボタンを押した。


だが、この状況になると知っていたら、あの時俺ははい。のボタンを押しただろうか?


眠りに着くセナの顔を見て、それを心配そうに見るニルの顔を見る。


きっと……あの時より自信を持って、はい。のボタンを押すだろう。


俺はこの世界に来てから、いくつも辛い経験をしたと思う。

それこそ、向こうの世界に居れば、経験しなかったような辛い事も経験した。


でも……何故か俺は、自分が。そう感じていた。

狂っているのかもしれない。ネジが何本か飛んだ考えなのかもしれない。

それは自分でもよく分かっている。


でも…だからこそ、俺はこの世界に来て良かったと思えているのだと思う。


「ご主人様?」


相変わらずさといニルが、俺の表情に気が付いて疑問顔を向けてくる。


「いや…何でもない。」


胸元に掛かっているネックレスに手を当てると、カチャッと音がする。


「俺達も少し寝よう。」


「…はい。」


それから、俺とニルは交代で眠り、一夜が過ぎた。


「セナの傷口はどうだ?」


「…もうほとんど治っていますね。」


「それは良かった。」


相変わらず凄い効力だ。

簡単に手に入る物では無いが、その分、効果は絶大。

グリーンマンには恐怖をも植え付けられたが、この傷薬だけは感謝したい。


「うっ……」


「おはようございます。セナ。」


「……おはよう…ニル。」


あれから眠り続けていたセナが目を覚ます。

水すら飲んでいないので、少し声が枯れている。


「お水です。」


「うん…ありがとう…」


体を起こしたセナ。痛みも随分引いたらしい。


「ふぅー……生き返った気がするわー…」


「ふふふ。それは良かったです。」


「本当にありがとう。それで…ごめん。」


「??」


ニルはセナが何故謝るのか本当に分からないらしい。


「あれだけシンヤさんに危険な場所だって言われていたのに、足を引っ張った。」


「そんなっ!」


「あれはセナがどうにか出来た類のものじゃないだろう。寧ろ、前兆ぜんちょうはあったのに回避出来なかった俺が悪い。」


今となってみれば、ラトの言っていた。あれの正体は崩落の予兆だったのだろう。

ラトからその事を聞いていながら、何もしなかった俺が責められるべきだ。

言い訳が許されるなら…もし、何か対処していたとしても、あまり変わらない結果になっていたとは思う。あれだけの規模の崩落となれば、大抵の事は無意味だ。


「だから、そんなに暗い顔をしないでくれ。もし、立場が逆なら、セナも俺達のことを助けてくれただろう?」


「当たり前よ!」


「あの時、崩落していく最中、俺達の誰がセナと同じ状況になっていてもおかしくなかった。そもそも、命が有るだけで奇跡みたいなものだ。

誰のせいとか、足を引っ張ったとか、そういう話じゃない。」


「そうですよ!ご主人様の仰る通りです!」


「…へへへ。ありがとう。」


セナはそう言って笑顔を見せてくれる。


「怪我の具合はどうですか?」


「少し痛むけど…大丈夫。普通に動かせるし、心配要らないと思う。」


「良かった…」


「でも、大怪我って言ってなかった?」


「実は良い傷薬があってな。それを使ったんだ。」


「良い傷薬って…大怪我を治せる傷薬なんて聞いた事無いけど…?」


「話せば長くなるが、色々とあって手に入れる機会に恵まれたんだ。」


「ほんと…シンヤさんって、何をしても驚かされるわ。」


ヒュオォォォ…


会話の隙間に、風の音が聞こえてくる。


「火を着けていて大丈夫かと思っていたけど、ここは空気が通っているの?」


「ああ。そのせいで少し寒いが、火があれば辛い程では無い。」


「風が通っているってことは、この裂け目、どこかに繋がってるのかな?」


「そう願いたいな。今、ラトが別の入口を探してくれている。この入口から出るのは勘弁して欲しいし、見付かる事を祈ってるところだ。」


「うちの足は大丈夫だし、先に進む?」


裂け目の先を見てセナが言う。


あまり動くと、ラトの捜索が大変になりそうな気もするが…


「もう少し待ってみよう。それでもラトが見付けられなければ、俺達も出口を目指して動こう。」


「…分かったわ。」


進むとしたら、セナの傷が完全にえて、万全となってからだ。


「その為にも、まずは食事だな。」


「待ってましたー!」


怪我人とは思えないはしゃぎ様。


「まだ本調子ではないのですから、あまり急いで食べないで下さいね。」


「はーい!」


こうして、セナの調子が戻り、空気がやっと明るくなる。


「あれ?シンヤさん……それ…」


セナが俺の方を見て、驚愕している。


理由は俺が使っていたアイゼンとピッケル。

アイゼンはいくつか棘が折れて無くなっていて、ピッケルも片方が欠けている。


「必死だったからな…」


「うちの命を助けてくれたんだから、感謝しないとね。大丈夫。これくらいなら簡単に修理出来るから。後でやっておくね。」


「助かるよ。」


セナが一緒に来てくれなかったら、この壊れた装備でこの先に進む事になるところだった。


それから更に半日経った。


「ラト。どうだ?」


『まだ見付からない!』


「セナの傷も癒えたから、とりあえずは安心だ。」


『良かったぁー!』


「外の様子はどうだ?」


『うーん…あんまり良くないかな。雪が降ってる。』


「そうか…無理はしないでくれ。俺達も出口を探してみる。動いても俺達の位置は把握出来るか?」


『うん!シンヤが居れば大丈夫!』


「分かった。それならこれから移動する。ラトは安全を確保しながら移動してくれ。」


『分かった!』


ラトとの連携を取り終え、元気になったセナと共に、俺達は氷の裂け目を奥へと進む。

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