第11ユラは冒険者ギルドに行きました(改)

ここが冒険者ギルドか大きな建物だなぁ


「ユラちゃん入りますよ」


うわー緊張するよぉ・・


「うん♪」


ガチャ

バタン


「ひっ!」


武器を持つた身体の大きな人達が一斉にボク達を見て来る


怖いよぉー何この人達これが冒険者?

ボクはクリスの手を強く握りクリスの後ろに隠れるようについて行った


ギルドの中は、ボク達をからかうような声が聞こえて来た


「綺麗なメイドの姉ちゃんこっちに来て俺達に奉仕してくれよ!ガハハハ」


「可愛いお嬢ちゃんは、俺が膝の上に乗せてジュース飲ませてあげるから、こっちおいで」


ニャニャ


「綺麗なメイドちゃん銅貨10枚払うから給仕してくれよ」


クリスは、そんな男達の声を無視して堂々と歩いて行く!

凄い・・こんなこと知ってたの?


『クリスって何者?こんな男達の中堂々と何で歩けるの?威圧感も凄くてボク怖くてたまらないのに』


カツ

カツ

カツ


「あ!受付だ!」


クリスが受付の女性に声をかける


「アスティちょっといいかしら?」


「クリス久しぶりね、今日はどういったご用件でしょうか?」


え?アスティ?クリス?どういう事?

クリス冒険者ギルドに来た事あるの?

だから堂々としてた?


「クリスお姉ちゃんここ来たことあるの?」


クリスは答えずニコニコ笑っている。すると受付のアスティ?さんがボクに話してくる


「可愛いお嬢様ようこそ冒険者ギルドへ、私受付のアスティと申します。

怖かったでしょう、後であの馬鹿な男達は私とクリスで叱っておきますからね」


するとさっきまで絡んで来てた男達が急に大人しくなり、何か話してるのが聞こえてくる


「クリス?鉄扇のクリスか?」

「玉潰しのクリス?」

「出禁のクリスか?」


何か凄いは話しが聞こえて来るんだけど・・

クリスお姉ちゃんを見ると明らかに怒ってるような・・

顔をヒクヒクさせている


受付のお姉さんは少し笑ってるし・・

クリスお姉ちゃんって元冒険者だったりして、ボクがクリスお姉ちゃんの顔をじっと見てると受付のお姉さんが笑いながら教えてくれた。


「お嬢様の想像通りよ!クリスは、元Bランク冒険者しかもソロでだから、今ここにいる男達はCランク以下ばかりだから、束になってもクリスにはかなわないわよ。フフフ」


ソロ?

「アスティさん冒険者でソロって凄いんですか?」


アスティさんはわかりやすく教えてくれた。


つまりほとんどの冒険者は自分の苦手な部分を補うためにパーティーを組んでて、ソロで動く冒険者はよほどの実力がないとできないらしい


つまりソロでランクUPしてきた冒険者とパーティーでランクUPしてきた冒険者では全く実力が違うらしくここにいる冒険者の男性はソロに評価するとDランク以下がほとんどらしくて、束になっても勝てないって事らしい


クリスってそんなに凄かったんだ・・


「わークリスお姉ちゃんすごぉーい」


クリスお姉ちゃんは顔をヒクヒクさせながら男達を睨むと


「鉄扇のクリスさんごめんなさい」

「玉潰しのクリスさんごめんなさい」

「出禁のクリスさんごめんなさい」


クリスお姉ちゃんは、怒りながら男達に近づいていく

「お・ま・え・ら・あー」


「おい!あれマジでヤバいぞ!」

「あぁあの目はな俺は逃げる!」

「ヤバ歩いてこっちに来る俺も逃げる」


ドタドタ

ドタドタ

ドタドタ


「じゃぁな鉄扇クリス!自分の男も鉄扇で切り刻んだかギャハハ」

「男の玉潰し過ぎて自分の男も潰したかクリス!ギャハハ」

「出禁になりすぎて男も出来ず引きこもってたのか?クリス!ギャハハ」


バン!

バン!

バン!


男達は叫びながら逃げて行った

クリスお姉ちゃんの二つ名が凄い・・


クリスお姉ちゃんから怒ってる鬼さんのオーラが見える気がするよぉ・・

何か怖いんですけどぉ・・


クリスが背中に背負ったリュックを床に降ろす。


え?まさかだよね・・


「これ一旦置いといてと、ユラちゃんちょぉっとだけ待っててね。

あの男達私の事忘れてるみたいだから、玉取り上げてもう一度よく教えて来るね」


ドスン


「え?」


「逃がすかぁーーー!」


バン!


クリスも男達を追いかけて出て行った


「えーー!嘘でしょー!ボクがいるのに何で追いかけるのぉークリスのバカぁー--!」


アスティさんも大笑いしてるし


「アハハ相変わらずねクリスは」


ボクはクリスの置いた大きなリュックを見て項垂れる


「このリュックどうするのよぉーこんなのボク持てないよ。クリスのバカ!」


アスティさんがそんなボクに話しかけて来る


「クリスが帰って来るのちょっと時間かかると思うから、そこの食堂で待ってようか?えーと」


「あ!ユラといいます、ありがとなのです」


アスティーはユラの背負ってるリュックを見て


「ユラちゃんリュクの中はクリスのリュックと同じかな?」


「はい!同じではないけど種類が違うだけです」


「中は薬草とか?なわけないか・・こんなリュックの膨らんだ量の薬草なんてまずないかアハハ」


ボクはリュックの中に入ってるのが野菜だと告げる


「中は野菜入ってるです、あの薬草ってこの辺じゃ採れないですか?」


「近場では薬草は採れないわねぇ・・

簡単な依頼なのに報酬が高いから沢山採り過ぎてね。

もう深い森の奥地くらいでしか種類も量も採れないわねぇ」


それを聞いてボクのポーション作成計画がつぶれた事にボクは落ち込んだ。


「そんなぁ・・」


お落ち込んでるボクにアスティさんが話しかけてくる


「ユラちゃんリュックの中の野菜は仕入れて来たの?」


「違うのです!ユラが作りましたの」


あれ?反応が違う・・


「え?見せて見せて」


アスティさんは何か期待するように見てくる


「わかりました」


ボクは自分のリュックを床に置く


「こっちのリュックはトメトで、あっちはキーロットなのです、これなのです」


ボクはリュックからキーロットとを取り出して見せる


「え?なにこれがキーロット?でか!3本くっついてる?これ一つの種からできたって事?凄い」


ユラは胸をはって自慢する


「ユラは頑張りましたのです。ユラは凄いのです。」


「アハハでユラちゃんの方の野菜は何なのかな?」


ボクは自分のリュックから野菜を取り出す


「じゃーん!これなのです。」


ユラは大きなトメトを両手でアスティの前に差し出す


「トメトなのです。」


アスティはユラの取り出す野菜に驚く


「うわーこれも凄い凄い!大きなトメトだね。あ!そうだ、ユラちゃんちょっと待っててくれるかしら」


「?」


バタバタ

ガチャ


アスティは二つの野菜を見て何か思い付いたように食堂の奥に消えて行った。


ボクは食堂に一人残されたボクは、さっき言ってた薬草が手に入りにくいって事が気になって依頼ボードの前まで行って見ていた。


「凄く大きなボードだぁふーんこうなってるんだ」


ボードには、常設、緊急、通常とあってS~Gランク別に依頼内容書いた紙が貼ってある


さっきアスティさんが、Bランクのクリスお姉ちゃんにCランク以下は束になっても勝てない事言ってたからランク差ってかなりあるみたい


と言う事は、あのランク別の順番からすると、G→F→E→D→C→B→A→Sの順にランクUPするんだ、じゃ薬草は何処に貼ってあるのかなぁ…




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