屑スキルは廃嫡と言われたので家を出ました。土壌錬成スキルは土壌も作物も品種改良するとんでもスキルでした。

クロミnov25

第1話ユラと公爵家とカラリエルの世界(改)

 ボクは、ブリンカー王国ダマスカス領公爵家長子ユラ5歳です。

ボクには別の世界の記憶があります。こっちの世界では渡り人と呼ばれています。


渡り人は皆特別な力を与えられ、この世界でも賢者や大魔導師として活躍したそうです。

でもボクにはそんな力はないようです。


 賢者と呼ばれた渡り人は小さい時から全属性の魔法が使えたそうです。


他の渡り人も同じように小さい時から、大人くらいの力や剣技が使えて、成人して国から多くの褒美をもらうくらい活躍したそうです。


王様になって自分の国を作った人もいたそうです。


 ボクは3歳から魔法発動の基礎である魔力循環をやってますが、全然できません。

剣技も木剣を持ち上げ5分くらいで振るえなくなります。


そんなボクを見て、指導してくれる騎士の人は諦めてるみたいです。


弟はボクと違って、身体も大きく剣技の上達が早くて魔法も使えて、騎士の指導も凄く熱心にしてます。


ボクは騎士の指導時間も短く、いじめみたいに打ちのめされます。


ボクは指導が終わると逃げるようにメイドたちの所に行きます。


そこではメイドたちが傷の手当をしてくれます。

ボクは趣味の工芸に打ち込んでいます。

弟には、女の子みたいだって馬鹿にされてます。


『別にいいし、だってレスター鍛錬中無茶苦茶打ち込んでくるし、あんなの覚えられないし対処できないよ!

絶対本気でやってるよ。』



 ボクのお父さんは、ブリンカー王国の国王の弟でダマスカス領の領主バッカスと言って昔は王国一番の魔法剣士だったのです。


今は王都で国王様の補佐として働いています。

ボクは第一婦人アマリアの長子で弟のトータスは第二婦人の長子としてボクより1年近く後で生まれました。


最初は、兄さまってよく甘えてきましたが、今では武術の苦手なボクを馬鹿にするようになってます。


 ボクが生まれたこの世界カラリエルは剣と魔法の世界で、魔法が発達していて、ボク達貴族の子供は複数の属性魔法が使えるのが普通みたいです。


ボクたち領主の子供は、領地を守るため国を守るために最低限の武術、剣技、魔法をマスターしなければダメ見たいです。


領主は子供の中で一番武術と剣技で秀でてる子供を次の領主にするみたいです。


だからボクは、領地を守るため子供の時から鍛錬をしなくては行けなくて、ボクも剣の修行を毎日しているのです。


でもほんとは…


戦うことが苦手で剣術より何か物作りをしたいです


 今日もボクと弟のトータスは、父上の護衛騎士のレスターさんに剣術を教えてもらっている


 カツカツカツカツ

 ドサ

 バキッ


「ぅう・・・ 痛ったぁー」


「ユラ様踏み込みが浅すぎます」


「はぁはぁ・・・ はい!」


 カツカツカツカツ

 ドサッ

 バキッ


「まだまだです!今日はここまでにしましょう」


「ぅう… ありがとう 」


「次トータス様」


「はい!行くぞー!」


 カンカン

 カンカンカンカン


 やっぱボクの時と全然違う全部トータスの打ち込みにあわせてる…


 カンカンカンカン


 ドサッ


「くそ!」


「トータス様さすがです。よく鍛えています、このまま続けてください」


「ありがとうございました」


 こんな感じでボク達は、毎日鍛練をしていた。


 ボクは、雨で鍛練のない日はお母様の部屋で読書をしたり、土をこねていろいろ作ったり、メイドと一緒に料理作ったりして過ごしています。


 弟のトータスは、サマンサ義母様とどこかによく出かけてる見たいだった。


 ある日ボクはバッカス父様に呼ばれた


「ユラは、まだ領都の街はまだ見てなかったな、皆で出掛けるとしょう」


ユラは思うトータスはお気に入りだからよく外出する時連れて行ってるのに…なんて言えない


「はい!楽しみにしてます」



 お父様とサマンサ義母様と弟のトータスと一緒に領都の公爵家がいつも行くレストランに行った時、街の光景を初めて見た。


街の人達は、馬車の周りでお辞儀をして馬車が通り過ぎるまで動かなかった。


ユラはわけがわからず父に尋ねる


「お父様、あの人達は、何でずっとお辞儀をしているの?」


「そうか、ユラは初めてだったな敷地の外に出るのは、あれは公爵家の馬車だから、皆が馬車の進行を妨げないようにしてるんだよ」


トータスはバカにしたようにユラに言ってくる。


「ユラお前そんなことも知らないのか!お父様はここでは一番偉いんだ!

領民はお父様を敬って当たり前なんだから、

お辞儀しないといけないんだよ!ユラはバカだな」


 ユラは下を向き、ボソボソ聞こえないように呟く


「それって正しいことなの?確かに馬車の進行妨げるのはよくないけど、お辞儀まではどうなのって思う…

お父様は何で領民に話しかけたりしないの?これが普通なの?ボクは違うと思う…」


 ユラは馬車の外で小さい子どもを鞭打つ大人を見て質問する


「お父様ボクくらいの小さい子供が鞭打ちされてます、注意してあげて下さい」


「ユラよ、よく覚えておきなさい!

我が国は奴隷制度があり、犯罪者や税が払えない者などは、奴隷として奴隷商に売られ、それを力あるものが買い労働を補ったりしてるんだよ。」


「でもお父様、あれはやり過ぎです!」


「ユラよく聞きなさい!奴隷に人権はない!はっきり言って物と同じだ!だからあの者が行ってる行為をとがめることは出来ない!これ以上の質問はするな!」



「ごめんなさい」


 ボクはそのあと、外を見ないようにして、初めての街は嫌な思いでになってしまった。


あれがこの世界の常識なんだ…


奴隷ってこの国だけなのかなぁ…


ボクには受け入れられないけど、これがこの国の常識…


 あれから屋敷で毎日剣の修行を続けているけど、相変わらず剣術鍛練は、弟のトータスには、長く熱心に教えて、ボクは、30分くらいで叩きのめされて終わらされた。


 いつも感じているこの弟との差はなんなの・・

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