新型コロナでマスクを作っていました
千住白
202003 新型コロナでマスクを作っていました
私はハンドメイドの通信販売サイトで布小物を作っています。
なので、マスクが品薄になった段階で、「とりあえず自作だ」と思ってマスクの材料を買いに手芸屋へ行きました。
当時はまだ二月で、マスク不足がここまでひどくなるとは思いませんでした。が、マスクゴムの棚にはゴムがふたつしか残っていませんでした。
「ひとつ残しておいたほうがいいですか?」と店員さんに訊くと、まだ細々と入荷があるので大丈夫ですよ、という返事。私は3メートルのマスクゴムをふたつと柄物のダブルガーゼを買いました。
その後何度も手芸屋さんへ足を運びましたが、マスクゴムが売られているのを見かけません。マスクゴムは手作りマスクの製作キットに回されており、商品として販売するまでには至らないようでした。
手作りマスクを求めるお客さんがたくさん手芸屋へ来るようになり、店や喫茶店でマスクの講習も行われるようになりました。
私は家族や知り合いに立体マスクをぼちぼち作るようになりました。
私が作っているのは、外側がコットンで、内側がダブルガーゼの五重マスクです。本来はダブルガーゼを三枚にして七重にしたほうがいいのですが、ガーゼを大量に使うのと、乾きが悪くなるのとで、ダブルガーゼを二枚にしました。
マスクゴムが手に入ったのは最初だけで、あとはネット販売に頼るか代替のゴムを使うかという状態でした。私は安くマスクを作っていたため、髪のゴムを代替に使いました。
髪のゴムは強いので、ゴムをきつくすると耳が痛くなります。なので、ゴムの調節が難しかったです。
ダブルガーゼは柄物であれば近所の手芸屋にたくさんあったので、私はマスクの注文があるたびにガーゼを買いに行っていました。が、三月十五日あたりから柄物ガーゼも手に入らなくなりました。
それ以降私はAmazon で白のダブルガーゼを届けてもらいましたが、値段は柄物ガーゼより割高になりました。
三月の二十日頃から手芸屋さんでマスクの材料が手に入らなくなり、手ぬぐいやオーガニックコットンが代替品として販売されるようになりました。
現在は手作りマスクの製作キットのために細々と材料が入荷しているようです。
ハンドメイドの通信販売サイトでも、最初は手作りマスクを販売していましたが、転売屋を規制する法律ができたことを受けて、minne は手作りマスクの販売を禁止し、Creema は手作りマスクの販売を継続しました。
それはそれぞれのサイトの考え方の違いであり、私はどちらも賢明な判断だと思いました。
今日、桜の咲く東京に雪が降りました。日本は忠臣蔵や二・二六事件、東日本大震災など、大きな出来事があるときに雪が降ります。
今年はなかなか桜を愛でる気分にはなれませんが、来年は皆でゆっくりとお花見ができることを祈ります。
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