神宮寺家の女たち①


 子どもの頃の出来事を夢で見た、忘れもしない俺が小学校二年生の時のことだ。


 ☆☆☆☆☆


 「ふふ、はじめくん、一緒にお風呂に入りましょうね」


 お姉さんのお家にお泊まりすることになった僕は夜になってお風呂に入ることになった。一人で入れるかなって心配していた僕に、お姉さんは先程の台詞を言ってから僕の上着を脱がし始める。「んー」と言って真上に上げた僕の両腕からスポンと袖を引っ張って上半身を裸にする。


 「ズボンは自分で脱げる?」とお姉さんが聞いてきたので「できるよ!」って返事をして半ズボンを脱ぎ始める。そして白いブリーフも脱いですっぽんぽんになると、僕の男の子の証もぷるんと揺れる。


 お姉さんはそんな僕を見て小さく「可愛いなぁ」と言ってから自分も服を脱ぎはじめた。お姉さんは上着とズボンを脱ぐと細かい模様のついた少し透けている白い下着を着けていた。あの時、僕は「お姉さんはお姫様みたいだ」って思った。なんでかって言うと、僕のお母さんも、つばめお姉ちゃんもそんな下着を着けているのを見たことがないからお姉さんは特別なんだって思ったんだ。


 お姉さんは僕がそんな風に考えていたなんて知らずに、その下着も脱ぎはじめた。下着を脱いだら下の方はお母さんと一緒で、つばめお姉ちゃんとは違ったのでこれが大人の女の人なんだなって思ったけど、上の方は違った……つばめお姉ちゃんはぺたんこだし、お母さんも少し膨らんでいるだけなんだけど、お姉さんは違った……お姉さんは大きい膨らみがぽよんぽよんと揺れていて……あぁ、これが本当のおっぱいなんだってその時は思った。


 「どうしたの?」とお姉さんがジッと見つめる僕に聞いてきたので何故か少し恥ずかしくなって「な、なんでもないです」って言ったら


 「そう?それじゃ、お風呂に入りましょう!」とお姉さんは気にせず僕と手を繋いで浴室に進んでいった。


 「先ずは身体を洗うわね」とお姉さんは僕の身体を洗い始める、仁王立ちする僕にしゃがみこんで僕を洗うお姉さん……目の前にお姉さんの綺麗な顔と揺れる二つの大きなおっぱいが……女の人に身体を洗ってもらうなんていつもお母さんやお姉ちゃんにしてもらってるのに……今日のは何故か全然違うと思った、凄くドキドキしてしまった……なんでだろう?


 ごしごしとお姉さんに洗われる。お姉さんは結構おおざっぱな洗い方をする、おおざっぱだが痛みを感じるような洗い方ではなかったのでおとなしくされるがまま洗い終わるのを待つ。でも僕の大事な所に差し掛かった時には少し間があってから丁寧に優しく洗ってくれた。


 「それじゃ、頭を洗うわよ」と言った時に僕は少し困った。家ではシャンプーハットを使わないと頭を洗えないけど、お姉さんのお家にはそんなものはない。


 「……どうしたの?」とお姉さんは聞いてくるが僕は


 「んーん、なんでもない……」と僕は答えた。何故かお姉さんにはシャンプーハットが無いと頭を洗えないって言えなかった。お姉さんには格好つけたいと思ってしまったんだと思う。


 お姉さんが頭にシャンプーをつけて泡立てる、僕はぎゅっと目を瞑って染みるのを我慢した。そうして僕が洗い終わったので次はお姉さんの番だ。


 「ぼくもおねえさんをあらってあげる」と座ったお姉さんの背中を優しく泡立ったスポンジで洗う。


 「ふふ、ありがとう」と嬉しそうなお姉さんの背中はとても綺麗だった……そして「前は大丈夫よ」とお姉さんは言ったのだがスポンジを渡さず、少しだけおっぱいの横を洗ってしまった……どうしても触ってみたくなってしまったのだ。


 「……なぁに?創くん、前も洗いたいの?」とお姉さんが笑って聞いてきたので


 「……おかあさんも、つばめおねえちゃんもおっぱいないからどんなかんじなのかなって……」と言ったら


 「……もう、二人にそんなこと言っちゃ駄目よ?」と笑って


 「じゃ、少しなら触ってもいいわよ」とお姉さんはおっぱいを触らせてくれた、凄く柔らかくて、でも張りもあるような不思議な感じがした。その時はよくわかってなかったけど今 思えば もの凄い体験をしていたのだなと思う、もっと目に焼き付けておけば良かった。


 お姉さんの長い髪も洗って二人で湯船に浸かる。普段なら熱いってすぐに外に出ちゃうのに、この日は背中に感じるお姉さんの柔らかさから離れたくなくて随分頑張って長く浸かっていた気がする。


 二人でお風呂から出たらお姉さんは僕の身体を先にバスタオルで拭いてくれた。


 「それじゃ、服を着てね」とお姉さんが言うので僕は服を着ながら自分の髪を拭き始めたお姉さんの裸を見る。やっぱりドキドキが止まらない。


 お姉さんも服を着て髪をドライヤーで乾かしながら僕に「冷蔵庫から麦茶を取り出して飲みなさい」と言う。僕は一人で冷蔵庫から取り出した麦茶をコップに注ぎ


 「おねえさんも麦茶のむ?」と聞いたらお姉さんは一瞬考えて


 「……そうね、麦茶にしておきましょう」と言った。僕は冷蔵庫の中にある大人の缶の飲み物をお姉さんは飲もうか考えたんだろうなと思った。お父さんとお母さんはお姉さんがそれを飲み過ぎるのを心配していたから今日は飲まないみたいで僕も安心した。


 僕はお姉さんの分もコップに注いであげたらお姉さんは「ふふ、ありがとう」と笑ってくれた。


 お姉さんとお話していたらだんだん眠くなってきた、でも僕はお姉さんともっとお話したかったんだけど僕がこっくりこっくりする様子を見て


 「ふふ、創くん。もう寝ようか」


 とお姉さんが言って僕に歯磨きさせてベッドに横になることに。

 その時になって僕はおねしょをしちゃうんじゃないかって心配になった。お姉さんのベッドでおねしょしたらお姉さんに嫌われちゃう……って思って泣き出してしまった。


 「ど、どうしたの?」ってお姉さんが心配して尋ねてきたので泣き出した理由を言ったら


 「そう、そんなこと心配しなくても大丈夫よ。そんなことで嫌いになんてならないわ、私は創くんのこと大好きよ。それにおねしょしちゃったらまた明日の朝、一緒にシャワーを浴びましょう?」って言って抱き締めながら一緒に寝てくれた。


 お姉さんは柔らかくて、良い匂いがした。


 そして次の日の朝はおねしょをしてなかった、良かったと安心したけどお姉さんと一緒にシャワーをもう一度浴びたかった気持ちも少しあって複雑だった。


 ☆☆☆☆☆


 そんな幸せな夢を見て目を覚ますと下半身が見たこともないくらい強く反応していた。幼馴染みの衛藤 玲楓が「赤ちゃんの作り方」を全然教えてくれなかったのでこっそり自分で調べてしまった、だから今はこの下半身の反応の意味も知っている。


 今、思い出しても恥ずかしいのは燕 姉さんから「赤ちゃんはキスしたらできる」ってその頃、聞いたので……寝ているお姉さんにこっそりとキスを何度もしていた……子供心にお姉さんと結婚したいと思うくらい好きだったからそんなことをしてしまった。紛れもなく俺の初恋の相手はあのお姉さんだった。


 とりあえずこの反応がおさまるのを待ちながらなんでこんな夢を見てしまったのか考えると……神宮寺家の出来事が関係してるんだろうなと思い出す。

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