第39話


 放課後、期末考査前ということで蛍と空き教室で勉強していたら


 「……失礼します」


 また草下部と市井の二人がやって来た。


 「……先輩方、もしよろしければ……少しテストについて教えていただけませんか?」


 草下部がえへへと笑いながらお願いしますと手を合わせる。


 「……別に構わないが……役立てるかわからないぞ?」


 とりあえず一年生の二人も加わり勉強会をする。草下部や市井にわからない所を聞かれればこれはこうだと答える。


 「……先輩、頭いいんですね!?」


 ……草下部にものすごく意外そうに驚かれた。なんで頭悪そうと思っていた先輩に勉強教わろうとしてたんだ?こいつらは……


 「……市井は他にわからない所あるか?」


 「……は、はい大丈夫です……」


 市井は恥ずかしそうに答える、こちらの方が草下部より勉強はできそうだ。


 「……蛍もわからない所あるか?もし後でわからない所見つかったらメールしてくれ」


 「……はい」


 そう、いつも通り話していたら


 「いいなー、私達にもメールアドレス教えてくださいよ!わからない所あれば教えて欲しいです!」


 草下部が「どうしても!」とうるさいので仕方なく草下部と市井と連絡先を交換した。


 「それじゃ、先輩方!お疲れ様でしたー」


 勉強会が終わったら草下部は元気に、市井は丁寧に挨拶をして先に帰っていった。


 「……騒がしい奴だなぁ」


 そう言って蛍を見たら


 「……」


 あれ?なんだろう蛍の機嫌が悪い気がする……やっぱり騒がしいのは苦手だったのかな?

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