第24話
『ハーイ、時間切れー。
そいじゃあみんなお宝集めとサバイバル、どっちも頑張ってねー!!』
ミナさんの言葉とともに私たちは転移させられる。
目を開けると、私は森の中にある湖の畔に立っているらしい、対岸と私の背後には鬱蒼とした森が広がっている。
湖には魚がいるだろうし、森に入れば食べられそうなものを見つけることができるだろ。
うん、何とかなる
そういうことにしておこう。
デンワ! デンワ! デンワ!
『あ、つながった。
もしもし、お姉ちゃん?』
通話ボタンを押すと出てきたのはフッカだった。
「ん、どうしたのいきなり?」
電話など私が初めてTWOをプレイして以来だ。
『いや、サバイバルだっていうからさ
イベント中に電話は使えるのかなぁって、
やってみた感じイベント参加者同士は問題なくつながるみたいだから良かったよ。
それはそうとお姉ちゃんは今どこにいるの?』
「どこにいるって言われてもね~、
森に囲まれた湖の畔にいるとしか答えられないよ。
あと私以外誰もいないわ。」
『なるほどね、分かった。』
そう言うとフッカは電話の向こうで誰かと会話しているようだ。
『オッケー、オッケー
場所の目星はついたから合流できそう
お姉ちゃんは湖から離れすぎない程度に探索しててよ、
それじゃあね、』
フッカは私の返事を待つことなく電話を切ってしまった。
本当にせっかちだな、あの子は
それにしても地図もないのに合流できそうというのは何か秘策でもあるのだろうか?
まあ、いいや
問題は宝の手がかりだ。これは一体どこに行けば見つけることできるのだろうか?
ミナ・ハチスカの話によると島に隠されている宝は大きさも価値も色々ということしかわかっていない。
どこから探すべきだろうか、考えあぐねながらメニューを覗いてみると
メニュー画面の一番下に新しく『イベントマップ:宝島』という項目が追加されていた。
「お、これは…、」
開いてみるとそれは真ん中より少し右側の一部分だけが埋められている地図の様で
私の位置を示すのか、マップ上には私の向いている方角に合わせて回転する矢印が付いていた。
さらに地図のアプリの要領で拡大してやると、なにやら色々なマークがマップに記されていることが分かった。それは小学校の頃に習った地図記号とは異なっており、二、三本の線が絡み合ってなにやら文字のようにも見えた。
だが、それが何を意味するのかは分からない。
ならばやることは一つだろう。
「とりあえず行ってみる。
宝だったらそのままゲットでモンスターだったら様子見、ね」
フッカは合流するまであまり湖から離れなと言っていたがそこまで離れるつもりもないので問題ないだろう。
よし、そうと決まればすぐに動こう。
「『
「ゔぁー」
「…ゔぉ」
何が待ち受けているのかわからないので双子は召喚しておく、
それに一人ボッチでこんなだだっ広い場所にいると寂しいしね。
「とりあえず七日間よろしくね。」
「「?」」
私の言葉の意味が良く分からなかったらしい、
双子はそろって小首をかしげた。
まあ、いいんですよ。戦闘で頑張ってくれれば、
それ以外のことは私がやるんで、
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