切れかけの電池

それは

夏の求愛の叫びを終えたセミのような

壊れたラジオのような

狂ったおもちゃのような

感情だ。


バッと思いのたけを叫び暴れ、

すぐに倒れ込みたい。

消えて切れて無くなって壊れてしまえば

怒って悲しんで込み上げる涙すら湧かなくなるのに。


疲れたんだ。

夢ばかり見ると、身体が痛いし、

現実ばかり見ると、心が痛いし、

程よく見ても、結局痛いし。


狂ったおもちゃのようにプログラミングされてて動くだけなら、

壊れたラジオのように誰にも使われず捨てられるだけなら、

夏の求愛の叫びを終えたセミのようにあとは死ぬだけなら、

痛くなくて楽かも知らないのに。

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