【魔狩り】の≪間借り≫ハンティング・デイズ!

月光狼 @ MoonLightWolf

第0.00話 邂逅(カイコウ)

 

 「……そんな訳だから、黙ってアンタは【】を貸せばイイの!」


 「いや、チョット待てって……、ソンナ訳ってドンナ訳だよ?

 それに、お前さん誰なんだよ?

 せから、なして初対面のお前さんに力貸さにゃならんのよ?

 コッチはそこまで人間デキてないんだよ。

 ……あー、それから【】ってナニよ?

 意味不明だぞ? 

 俺はどう見たってチカラモチじゃないの、ワカルだろ?」


 「――――ったく!

 ゴチャゴチャ言ってるヒマなんて無いのに!!

 これだから【】は……。

 こうなったら勝手に【】借りるからね!

 文句があるなら後で言いなさい!」


 「チョ……、ナニすんだコラ……。

 ウわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………。」




※ ※ ※





 ソイツとの出会いはサイアクというか、すべてがチンプンカンプンだった。

 まぁ、初対面なのにアンナ強引な物言いで口をきかれりゃ誰だって反発したくなるってもんだ。


 え? ナニナニ、あの後どうなったかって?

 聞いてくださいよお客さん!

 どうなったと思います?

 それがねぇ……あっ、詳しい事は今後明らかになる……だそうです。

 

 「おい!

 いいのかよ、こんな始まりで?

 どーなっても知らねーぞ??


 ……ったく仕方ねーな。」


 有無を言わせぬ視線が俺に突き刺さる。

 ココはご機嫌を損ねない方がいいな。

 またアノ時みたいな事されたらタマランし……。

 あ……、何かイヤな予感する。

 やめてくれよ、その目付き……。


 「え? 

 なんて?

 またやんのかよ、アレ……?

 まだ終わってない?」


 うへー……。

 案の定かよ。

 ココは腹括るしかねーかな。

 

 「……そっかよ……んじゃサッサと済ませてくれ。

 コイツが終わんないと帰れねーんだろ?」

 


 そして、この物語の始まりはあっけなく終わりを告げた。


 ――何でコンナ事になったんだろう?


 ソコまで考えた時、その理由を掴む間もなく俺の意識は途切れ意志を持った濃密な暗闇の様なナニかが俺の中に流れ込んできた……。

 




・BGM「LAST ANTHEM [Live]」 / ANTHEM

 

 

 

 

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