第24話 全てを放り投げてしまう程の極楽へ
「はい、これにサインして?」
女帝、ゼルディアを受け入れる事にして数分。
そのまま壊れたようにゼルディアの抱擁に甘んじていたがようやっと落ち着いて体を起こせばサインを求められた。
ゼルディアが言うには、私を正式に国民としてこの国に縛る為だと言う。国際的に見ても合法的な証明だと。
面倒ではあるが背後から抱き着いて順々に、丁寧に指示を出してくれるそれに従って、でも時々内容をしっかりと読みながら署名と記入を進めていく。
「そんなに警戒しなくても変な事は書いてないわよ。」
「性格なんだから仕方ないだろ。」
「んふふ、大丈夫、直ぐにそんな不要な警戒も出来ないようにしてあげるから。」
「どうだか。」
「大丈夫、」
くいっ、と背後から顎を掴まれて目線を合わせられ、
「直ぐに私以外見えないようにしてあげる。」
……十分、盲目的だとは思うんだが。まだ、まだこれ以上私に何かを望むのか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます