昔の話をしようか?(過去作)
君になりなかったの
君を追いかけて追いかけて
君がつけていたブルースターの
髪ざりをつけて
君が着ていた
紫陽花柄のスカートをはいて
髪もクルクル巻いて……
だけれども君になれなかったの
君のように美しくも
儚くもなれなかったの
しとしとと雨に打たれている
青紫色の紫陽花
私は紫陽花を一枚ちぎって
口に入れた。
口の中には葉の香りと
なんとも言えない哀しみが
広がって溶けた。
林の奥にある小さな竹やぶの中に
玩具のお皿に草の団子と桑の実乗せて
入り口に表札代わりの木の棒を指して
秘密の話や将来を話し合った。
大人になって、もう一度来てみたら
そこには、新しい秘密基地が立っていた
もうあの時の僕らは、もう居ない
藤の花が私の胸にに
咲いた咲いた。
花の香りが
私の鼻をくすぐって
甘く耽美な匂いが
私をおかしくているの。
私は誰?私の名前は?
藤の花と合わさってしまった。
私は人間なのかしら?
それとも藤の花なのかしら?
家の近くの海に
海はお空の色と太陽が反射して
ゆらゆら波と一緒に光っている
昨日も海に来たけれど
何故だか今日の海は
昨日の海とは違かったの
同じ海なのにどうしてかしら
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